あなたの明日は辛くはないか
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深夜ドフラミンゴの書斎へ向かう
アリアはもう寝ている時間だ

ドフラミンゴは寝室の隣に書斎をつくり
寝室と廊下の扉を塞いだ
書斎からしか寝室へ行くことはできない
当然寝室への扉は鍵をつけているだろう

今まで女性を自分と同じ寝室で寝かせた事などない
ここまで溺愛するアリアに本当に
仕事をさせる気なのだろうか

約束は取り付けてあるので
ノックをして書斎に入る

どうせ、話は平行線のまま終わるのは
目に見えているしドフラミンゴの意見を
変えれるなんて思ってはいないが
訴えたい気持ちが買ったのだ

「アリアに本当に
仕事をさせるつもり?」

頬ずえをつき書類に目を通したまま
こちらを見ない

「あァ、何か問題でもあるのか?」

「アリアはナイフの使い方はマスターできても
体力もない普通の女の子よ?」

「フフフ、だから何だ?
俺のもんだ、どうしようと関係ねェ。
それにアリアも望んだことだ」

確かにアリアは強くなることを望んでいる

「ヴァイオレット、余計な事をするじゃねェぞ。
何度も言ってるが
無駄な情報もアリアに与えるな。」

「・・・わかったわ」

「アリアに悪魔の実を食わしたいが
なかなかいい実が手に入らねェ。
当たりの実なら戦闘力もつくだろう」

「アリアに、悪魔の実を・・・?」

異世界の人間に悪魔の実を食べさせたら
どのような事になるかわからない

「アリアに悪魔の実を
食べさせてなにか起きたらどうするの?
それじゃなくても特異体質なのにっ」

「何が気に入らねェ。
他のやつに渡すくらいなら
おれの手の中で壊れた方がいいだろ」

「っ、あの子は白ひげのっ」

その先を口にする前に
首に糸が絡みつき声が出せない

「うっ、ぁ」

ドフラミンゴが私の能力を気に入っていて
殺されることはない、が
それでも殺気が滲み出ている

「ヴァイオレット・・・
おれはお前を気に入ってる。
失望させるんじゃねェぞ。」

いつの間にか近づいていきていた
ドフラミンゴに耳元で囁かれ
背筋に冷たい汗がながれた

意識朦朧が朦朧としてきた時に
コンコンと入口ではない扉から
ノックが聞こえ

「ドフィ・・・?」

扉からは心配そうなアリアの声

首に絡まっていた糸が解け
体に力が入らずにそのまま床に膝をついた

「げほっ、げほっ」

「さっさっと部屋へ戻れ」

腕を引き上げられ入口の扉へと背中を押される
ドフラミンゴはもう一つの扉へと近づいていった

私が扉から出る頃に
ドフラミンゴのアリアを気遣う声が聞こえた

あんな声は聞いたことがない

まだ息苦しい首を押さえながら自室へと向かった

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