すすむだけ
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「アリア!」

「ヴァイオレットさん!」

久しぶりの再会で抱きしめられる

「アリアがいないとつまらなかったわ!
ベビー5もシュガーも待ってるわよ。
行きましょ!」

ヴァイオレットさんに腕を引かれ
歩いて行こうとすると
ドフィの手に体を掴まれ静止される

「ヴァイオレット、アリアを
人を殺せるくらいの技術を教えてやれ。
こいつにもファミリーとして働かす」

その言葉にヴァイオレットさんは
驚いたように振り返りドフィを見た

「アリアに・・・?」

「あァ、アリアもその覚悟はある。
なァ?」

ヴァイオレットさんを見つめながらこくりと頷いた

「・・・うん。
ヴァイオレットさん、ドフィの役に立てるように
頑張るから教えてください。」

あたしの言葉に一瞬
悲しそうな顔をしたように見えたがすぐに消えた

「わかったわ。
アリア行きましょう。
じゃぁ私達は行くわね!」

ドフィは掴んでいた手を離し
フッフッフッと笑い手を振っていた

少し離れた場所まで歩くと
ピタリと足を止めヴァイオレットさんが振り返る

「アリア、本当に大丈夫?
貴女に人殺しなんてしてほしくないわ。」

「ヴァイオレットさん。
あたしは強くなって白ひげ海賊団に帰るんです。
その為なら何だってします!
ただ守られるだけじゃなくて
守れるようになりたいんです。」

悲しそうに笑みを浮かべ優しく頬を撫でてくれる

「アリア・・・」

「アリアー!」

ヴァイオレットさんが
何かを言おうと口を引きかけた時に
ベビー5さんとシュガーさんが駆け寄ってくる

「おかえりなさい!
若様に私達もアリアに訓練するように
言われたの!」

「ふん、私が教えてあげるんだから感謝してよね。
厳しいからって泣かないでよ。」

ベビー5さんとシュガーさんは笑顔で手を握ってくれる

それ以上ヴァイオレットさんは何もいわなかった


ゆっくり休むこともなく帰ってきたその日から
すぐに体力作り、ナイフの使い方を教わる
初めて握るナイフは重たかった
震える手を隠すように修行に専念した

ドフィは忙しい時以外は
そばにいてくれて修行での
成果を見てくれたりしてくれた

体力は元からのものがあるので
ナイフの使い方を重点的に教わり
なんとかマスターできたが
使えるにようになっても
実際に人を刺したことなんてない
いつ命令が下るのか少し怖い

けど、後戻りなんかできない
するつもりもない


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