ばらばらになって最初から
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今の自分は無力で何もできない

買われる側から抜け出せていない


悔しい


「・・・帰りたい」

早くこの場所から去りたい

「もういいのか?
お前の召使に1人持って帰るか?」

「いらないっ帰るっ」

「フッフッフッ
そうか。アリアはこの場所が
お気に召さないらしいな」

からかうような口調に悔しくて
ドフィの腕から降りようとするが
降ろしてもらえるはずもなく
腕の中に閉じ込められたままだ

人間屋から出ると
少し落ち着いた

「買い物でもするか?」

「・・・しない。帰りたい。」

「おいおい・・・ご機嫌斜めだな。
お前が見たことない所を見たいって言うから
裏の世界を見せてやったんだ。
お前が大好きな海軍も黙認している」

「え・・・?」

「フッフッフッ
この島は海軍本部の近くにある。
それでも商売が出来るって事は
そういう事だ・・・わかるだろ?」

ニヤリと笑うドフィ
言っている事は分かるが
理解したくないと心が叫ぶ

「そ、うなの・・・」

市民を守るはずの海軍が
人が売買される事を黙認しているなんて
信じたくなかった

身体が冷えていく


◇◇◇◇◇

青ざめるアリアを見て口角が上がる

海軍が黙認している事が
余程ショックらしい

天竜人も利用してるとあっちゃ
海軍も取り締まることなんてできない
その事は教えてやらないが...

信頼していたものを
どんどん失ってしまえばいい

そして身も心もおれだけに
頼るようになればいい

前の発情期から1ヶ月
もうすぐ発情期だろう

待ち遠しい

女を抱くのにそんな事を思った事もないが
アリアには思う

普段は男女の交わりなどに興味が無さそうな
アリアが本能には逆らえず
快楽に堕ちていくのは見ていて愉しい

1週間籠るために仕事も
ほとんど済ませてある

「フッフッフッ」

口から笑いが漏れる
青ざめているアリアの頭を撫で
頭にキスをする

「そんな顔をするな
おれがお前の欲しいものを
与えてやるって言っただろ
もうすぐ発情期だろ?
それが終われば本格的に稽古してやる」

『発情期』
この言葉にアリアの身体が強ばる


元からおれの所に来ていたら
絶対に誰にも見せずに
可愛がって閉じ込めていただろう


(まぁいい。
コイツはもう誰にも渡さねェ)

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