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街のお酒もご飯もあるお店へ行く

やっぱり会いたくない時に
会ってしまうわけで
世間って狭い。

店にはナーシャとマルコ隊長がいた

不機嫌そうなわりに
ちゃんと夜ご飯も行っていて
優しいんだと思う。
いや、あれは不機嫌なのは
照れ隠しで本当は嬉しいのかもしれない。

ナースに手を出せないから
私で代用しているのか?

グルグルとそんなことばかり
考えてしまう頭を横に振る

一瞬マルコ隊長と目があった気がしたが
すぐにそらしてしまった

「あれナースとマルコだ。
最近よくくっついてるね」

ハルタ隊長を見ると
何故か私を見てニヤニヤしている

「そんなことより腹減った!!」

『そうですね!いっぱい食べましょう!』

「ほんと君たち食欲旺盛だね」

溜息はスルーして注文する
お酒もいっぱい頼んだ

エースさんが食べながら
寝たり起きたりして
机の上の食べ物がなくなる頃には
私はベロベロに酔っ払っていた

『いやーハルタ隊長素敵!太っ腹!』
「だなぁ!!」

「ちょっと。僕奢るなんて一言も言ってないけど」

エースさんも酔っ払っているようで
怒り気味のハルタ隊長をみて
ゲラゲラ笑っている

『エースさん!お酒まだありますよぅ!』
「飲もうぜ!!」

ねーと笑い合っている私達と
それを見て溜息をついているハルタ隊長

「アリア飲みすぎ。僕知らないよ。」

『えぇ〜!ちゃんと連れて帰ってくださーい!』
ギャーギャー騒ぎながら
お酒をどんどん空にしていく

エースさんはいつものように寝てしまい

そんな様子を見ながら
お酒を口に運ぼうとしたらグラスを
手からなくなった

「飲みすぎだよぃ」

いつの間にか
マルコ隊長とナーシャが立っていた

『まだまだいけますよ!』

「酔っ払いがなに言ってんだよぃ。
帰るよぃ」

『いやですー。子ども扱いしないでくださいー。』

「そぉですよぅ。マルコ隊長!
私達は私達で楽しみましょう?」

あたしを引っ張っている手に
絡まり胸を当てている

それを見るだけでまた黒い感情が
沸き上がってくる

『・・・あたし二番隊なんです。
あたしの隊長はエースさんです。
エースさんと帰ります。』

そう言うとマルコ隊長の手を持つ力が
一瞬強まりゆっくりと手を離す

「もう帰れよぃ」

『帰ります。
マルコ隊長はどうぞお楽しみください』

それを見たナーシャうれしそうに
マルコ隊長を引っ張り元の席に戻っていった


「あーあ。いいの?アリア」

『何がですか?』

「マルコ怒ってるかもよ?」
ニヤニヤと笑うハルタ隊長は
随分と愉快そうだ

『別に怒られるようなことしてないです。』

「もうここは払っとくから
帰ったら?エース連れて帰ってね。
僕はまだ飲みにいくよ」

『ごちそーさまです!』

寝ているエースさんを起こし
店を出ようとすると
こちらを見ているマルコ隊長と目が合った
べーっと舌を出したら
しかめっ面をしていた

「じゃあ。お子様は早くかえりなよー」

ハルタ隊長と別れ

エースさんと2人で並び
暗い道を歩く

『まだ飲み足りないです』
ぽつりと呟くと
「おー?んじゃ酒かって
俺の部屋で飲もうぜ!」

ニシシと笑うエースさんの
笑顔は太陽みたいであたたかい

お酒を買い船へと戻った



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