鳥に囚われる
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お茶会から数日。
部屋で過ごす毎日が続いている。
何か会議があるらしく
皆慌ただしく働いているようだった。

「やめろ!!」

外からいきなり聞こえた怒声に
体がびくりと強ばった

ドアから出来るだけ離れ
様子を見ていると
ドアごと壁が壊される

「フッフッフ
こんな所に隠してやがったのか。
なかなか見つからねェわけだ」

入ってきたのは見上げるほど大きな
サングラスをかけた男性

「お前の名前は?」

震える手がバレないように握りしめる

「・・・アリア」

「アリア、おれはドフラミンゴだ
こんな窮屈な所から出してやるよ」

嫌だ、と言う前に体が
勝手に男に向かって動き出した

「なに、」

「悪いようにはしねェよ」

自分の意思とは反対に男の前に立つと
軽々と抱きかかえられる

男に連れられて部屋の外に出ると
見張りをしていた海兵は
うつ伏せに倒れていた
それを見てギュッと
男が着ているピンクの上着を掴む

「フフ、
安心しろ。殺しちゃいねェよ。
ただ眠っているだけだ」

どこに向かっているのかなんて聞けずに
ただ大人しくしているしか出来なかった


サングラスをしているので表情が読みにくい
ずっと口角が上がっているから
機嫌は良いらしかった

見たことがない扉の前で止まり
蹴破るように足で扉を開けた


「おい!遅いぞ!!ドフラミンゴ!」

知った声に少し安堵する
この声はセンゴクさんだ

「フッフッフ、探し物をしていて遅くなった」

「探し物だと?」

何も答えずにあたしを抱えたまま席につく
ピンクのモフモフとした上着は
被さると息苦しくかき分けるように顔を出す

「ドフラミンゴ、何だその女は」

「フフ、探し物だ」

横から聞こえた声に振り返れば
帽子を被り鋭い目つきの男がいた
一番端の席らしく
何人かの人が見えた

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