知られていた事実
::


届いた首輪は薄い鉄のような素材なのに
重みはあまりないものだった

それを首にはめる
おつるさんは気を使ってか
鍵は首から下げれるようにしてくれていた

それを首から下げると
丁度ノックをされた
尋問の時間らしい

今日は初めて来た時に入った
センゴクさんの部屋に通された
そこにはセンゴクさんと
ガープさんがいた

「君は強情だな」

「そろそろ一般人だと
わかって頂けましたか?」

「・・・私は君に似た匂いを
放つ人間にあった事がある」

「え・・・?」

「男だった。そいつも君と
同じ様に首輪を付けていた。
君もΩなんだろう」

「・・・その男の人はどうなったんですか?」

「突然現れ、二ヶ月ほどで亡くなった。
もうこの世界に来た時には
病にかかっていたらしい、
その時に発情期や君の世界の話を聞いた。
α、β、Ωについてだ」

ガープさんは先にこの話を聞いていたのか
静かにお茶を飲んでいる

「君の体質は厄介だ。
海軍の元にいてもらう」

「・・・」

「発情期の話も聞いている。
実際に見たことはないがな」

今はどうにも逃げれそうにないらしい
それならやはり今は大人しくするしかない

「・・・わかりました」

「今は少々厄介な集まりがある時期だから
出してやれないが耐えてくれ」

そこでガープさんが口を挟む

「センゴク、そりゃいかん!
おつるちゃんも怒るぞ?」

「しょうがない!時期が時期だ」

「ワシもいるから大丈夫じゃ!」

「お前が散歩したいだけだろう!!」

「ぶわっはっはっは!
ばれたか!」

あちゃーと額に手を当て大笑いするガープさんと
それを叱咤するセンゴクさん

「ふふっ」

耐えきれなくなり笑ってしまうと
2人ともポカンとしていた

「ご、ごめんなさい」

「ぶわっはっはっ!
やっぱり女の子は笑顔が一番!」


そのまま何故かガープさんの横で
お茶とお煎餅をもらい過ごす
センゴクさんは渋い顔をしていたが
カープさんは気にならないらしい


「アンタら何してんだい」


何かの報告にきたおつるさんも
呆れながらも一緒にお茶をする


久しぶりに和やかな雰囲気の中での
人との触れ合いにホッとする気持ちと
これからどうしていこうかと
複雑な気持ちになった



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