最期の希望と臨む様に
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「なんでアリアを海軍に売ったんだよい」

縄で縛り上げられ親父の前に出される
“元”ナースのルビー

ルビーがアリアを敵視しているのは
知っていたが海軍に差し出すとは思っていなかった

「私は、ただ一般人に戻してあげようと思って、」

ルビーを部屋に集まった面々は
冷やかな目で見ている

「・・・アリアを奪還するのは暫くは無理だ
海軍本部に連れて行かれた」

親父は静かに告げる

「その女は家族じゃねェ
好きにしろ」

その言葉に女は悲鳴をあげ
引きずられ出ていくルビーは
ナースだった頃のような面影はない
ボロボロの服に身体中には
痣髪の毛も燃やされチリヂリになっている

何も無かった顔で船に戻ってきたルビーを
そのままエースは引きずり地下牢にいれ
問い詰めた。最初は否定していたが
拷問のようにいたぶられると
すぐにボロを出した

エースの怒りは凄まじく
あれだけ仲が良かったから
しょうがないと皆は何も言わなかった

ルビーは海に落とされるだろう

原因はルビーかもしれないが
守れなかった自分にも腹が立つ

「親父、どうするよい」

「アリアを殺しはしねェだろう
今は無理だがそのうちチャンスはある
それまで待つしかできねェな」

「・・・わかったよい」

これが親父の決定だ
エースは不服だろうが従うしかない

「エース、親父もアリアを
捨てるわけじゃねェよい
今は待つんだよい」

「・・・わかってる」

無言で出ていくエースを見ながら
何かで発散させなきゃいけないと
頭をかいた



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