未完成な伴奏
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「それでも、あたしは違います。
自ら進んで白ひげ海賊団にいたんです。」

「シラを切る気か、これは君のためでもある。
海賊などに身を置くなど自殺行為だ」

しばらく無言で睨み合う
ボリボリとお煎餅を噛む音だけが響き
唐突にその音が止んだ

「ぶわっはっはっはっ!
海軍に楯突くとはいい度胸をしておる。
まァ、本人が違うと言うてるんじゃ
今日はもういいじゃろ!
お嬢さんワシはガープという
困った事があれば頼ってくれ!」

「あたしはアリアです。
それじゃぁもう帰して下さい!」

「まァ、それとこれとは話が別じゃ!
一般人をわざわざ海賊に帰すわけにはいかん!
お嬢ちゃんがちゃんと話すまでは
身柄は海軍で預かる。
センゴク、それでいいか?」

反論しようともぐうの音も出ない
確かに海軍から海賊に渡されるわけがない
ただ成り行きを見守るしか出来ない

「・・・よかろう。
クザン部屋に案内しろ。
そしてお前が面倒を見ろ」

ようやく重い口を開いたセンゴクさんに
クザンさんは頭をボリボリとかく

「えぇ〜
またオレに面倒事押し付けて〜
それじゃぁ仕事サボれなくなりますよ?」

「サボらんでいい!!
さっさっといけ!」

センゴクさんの叱咤を受け
あたしに外に出るようにと促した
ペコリと頭を下げ
部屋を後にした




「本当にあの子は別の世界から来たんか?」

「あァ、間違いない。
もうすぐ七武海の会議もある。
奴らがこないうちにどうにかしなければ」

センゴクは深いため息をついた

「ぶわっはっはっはっ!
いい子そうじゃないか!
ワシが面倒を見てもいいぞ?」

「・・・考えておく」

「煎餅食うか?」

「いらん!」



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