積み重なる僕の声
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クザンさんが前に立ち
周りを何人かで囲まれ
海軍本部へと歩く

逃げようと決意していても
それをわかっているかのように隙を与えない

「じゃ、お前らは仕事戻っていいから
センゴクさんに連れて来るように言われてるし」

ハッ!という声と共に数名いた部下は去っていく

「あ〜寝たい、サボりたい」

正義とかかれたコートを羽織っているくせに
頭をかきながら信じ難い台詞を吐くクザンさん

もしかしたら走って逃げれるかもしれない
1歩下がってみる

ヒュッと足元に氷がささる
それがクザンさんが飛ばしてきたものだと
すぐに理解できた
この人も悪魔の実の能力者らしい

「アリアちゃん、逃げようとか
ダメにきまってるでしょ〜が」

「っ、ごめんなさい」

「はい、はぐれないように付いてきて」


その後は黙ってクザンさんに付いていく
しばらくすると大きな扉の前につく

「センゴクさ〜ん連れてきました」

「入れ」

その声で促され入室する中に入ると

広い部屋に入口から少し離れている
机にの所からには
カモメの帽子を被り
髭を三つ編みという風変わりな格好を
しているのに威圧感がある人と
壁際にある椅子に腰掛け
お煎餅をボリボリと食べる初老の男性がいた

「あ〜オレはもう行っていいですかね?」

「ダメだ。お前もここにいて話を聞け」

へいへいと面倒くさそうな態度を隠さない

重い空気の中

「私は海軍元帥センゴクだ
お前が別の世界から来たという情報がある」

「・・・違います」

「まァ、確証が持てたからわざわざ
白ひげの所から連れ出したのだが
一般人が海賊の所にいるぐらいで
クザンをわざわざ行かすわけがない」

「っ、違いますっ!」

「それでも、我々が知っている世界の
人間ではなさそうだがな」

その台詞に頭にハテナが浮かぶ
そういえば親父さまも別世界の人に
会ったことがあると言っていた
もしかしたら前例があるのかもしれない

「センゴクさん、別世界の人間なんて
本当にいるんですか?」

「あァ、何度かここにも現れている
その者達は突然消えたり、
死ぬまでいたりと様々だがな
もう何十年も現れていなかったが・・・」

唾をごくりと飲み込み
睨むようにセンゴクという男を見た


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