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後ろから一息で奥まで
一気に突き上げられる

「ひゃっぁぁ……っ」

ぐちゅぐちゅと水音が聞こえる

「嫌がる割に締め付けてくるぞ」

その言葉にまた子宮がキュっとなるような感覚

「や、ぁ、あぁっ、」

「チッ、煽ってんじゃねェよ」

煽る?意味がわからないまま
拘束されている部分を持たれ
腰を打ち付けられる度に
出したくない声が洩れる

「んっぁぁ、あっ、あぁぁっ、」

「っ、出すぞ」

更に腰を打ち付ける速さが増し
苦しぐらいに突き上げられる
奥深くまで埋め込まれる男根
苦しいのに甘い痺れがじくじくと襲ってくる
突き上げられ何度達したかわからなかった

中でキッドの欲を受け止め
それで更に達するなんて自分が信じられない
欲を出して覆いかぶさったままの
キッドは首に噛み跡を残す

ズルりと男根を抜かれると溢れる白濁液が
太股をつたうのがわかった

解放される腕に安堵するが
力もはいらずそのままベッドに
うつ伏せで横たわる

耳元でキッドは囁く

「アリア、逃げれなくて残念だったな」

その言葉に反論しようと声を出そうとするが
髪の毛を掴まれ首だけ持ち上げられる
唇を奪われ舌が奥へと侵入してきた

(自分の意思で戻ったのに)

そう伝えたいのに声をあげる事を
許さないかのように口内を荒らされる

「んぅ、んんっキッ、ド」

長い口付けがようやく終わると
飲み込みきれず口の端からこぼれた唾液を
舌でべろりと舐められた

「お前は俺が与えるものだけでいい
他の奴から何も受け取るな」

こくりと頷くと持っていた髪を離され
そのまま言いたい事も言えずに瞼が閉じた




眠るアリアを見ながら酒を煽った
戻ってきたのか戻されたのか
わからないが手元にいることに安堵する

連れ戻したのが自分じゃないのは
癪だがもういい

「アリア」

名前を呼んでみるが起きる気配はない
手を持ってみたり身体を撫でたりしても
くすぐったそうに身をよじるが
起きる気配はなさそうだった

トラファルガーの野郎に何かされた形跡はないが
違う男の元に少しでもいたというのが気に食わない

もう一口だけ酒を飲み
グラスをサイドテーブルに置き
アリアの身体を抱き寄せてみる
すぐに壊れそうな細い身体は
容易く腕の中に閉じ込める事ができた

夜まではまだ時間がある

昨夜はあまり寝てない
アリアを抱きしめたまま
眠りについた


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