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「だいたい1週間ぐらいだ」

「わかった」

商談が終わるとさっさっと
その場を立ち去ろうとするキッドに
カクが苦笑する

「そんなに大切な女子なんじゃな
悪名高いお前さんが夢中になる女子を
見てみたいのう」

「あァ?」

「おー怖いのう!」

睨みつけるキッドに手をヒラヒラとして
口では怖いと言っているが
態度は全く怖がっている様子などなかった

「見つけたら知らせるっポー!」

「頼む」

キッドの代わりにキラーが答え
その場を後にした

2人を見送り姿が見えなくなると
聞き取れない程の声でルッチが呟いた

「危険なら見つけたら始末するがな」

「ルッチ、お主のがよっぽど怖いわい!」

呑気に笑うカク

2人の会話はキッド達に届く事はなかった




◇◇◇◇◇

「アリアー服買ってきたぞ!」

鍵と扉が開く音に身体が
ピクリと反応したが
ソファーにうつ伏せになったまま
迎える気には到底なれなかった
それにずっと鳥でいて疲れたし
血液を採られたりと精神的にも疲れている

「アリアどうした?しんどいのか?」

心配そうに声をかけてくるベポに
首だけを向け訴えるように呟く

「帰りたい」

「キャプテンが検査結果が
出たら帰すって言ってたから我慢だ!」

「やだ」

「アリア〜」

オロオロとするベポには悪いが
今すぐにでも帰りたい
隣にいていいと言われたのに
早速離れてしまっている

「ベポを困らすな
もし、お前が何が病気を持っていて
ユースタス屋に感染でもしたらどうする?
今検査をしているのは
お前とユースタス屋のためだ」

ドアの所にトラファルガーが立っている

ユースタス屋のため
その言葉に胸がざわついた

「・・・わかった」
睨むように見つめ呟く
そのまま顔をソファーに埋める

「よかった!アリアと入れる

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