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「か、頭ー!!!」

ガレーラの奴と船について
商談していると部下の慌てた声

「うるせェな!なんだ?」

「アリアちゃんがいなくなりました!!」

アリアがいなくなっただと?
目の前が怒りで赤く染まる

「キッド、落ち着け商談中だ」

キラーに肩を抑えられ
ヒートとワイヤーが立ち上がる

「頭、俺達が様子を見てくる」

「・・・あァ、頼んだ
見張りをやってた奴に後でつれてこい」



「なんじゃ?連れがいなくなったのか?」

答えない俺の代わりにキラーが答える

「あぁ。赤い鳥と黒髪で赤い目の女だ」

「ポッポー後でルッチも気をつけて見てみるっポー」

一番ドックの職長で鼻が
長く変な喋り方をするカクという奴と
ハトで腹話術するルッチという奴が対応している

賞金首の海賊の相手だからだろう
職長の中でも腕利きの奴ららしい

そのまま商談は進んでいく

金の話はキラーに任せておけばいい
巡るのはアリアの事ばかり
アリアには薬を飲ませて眠らせておいたから
自ら逃げるのは考えにくい
連れ去られたか?

「チッ」

「まーそう苛立つな!
すぐに見つかるわい!」

な?と呑気な男を
これ以上は喋らすまいと睨みつけた









「アリアは人間にも動物にもなれるのか?
熊にもなれるのか?」

諦めずに話しかけてくるベポ
連れてこられたのは
どうやら泊まっているホテルのようで
この人達もガレーラで
船の整備でもしているのだろう

「ベポーその鳥が人間なわけないだろー」

ソファーであたしを抱きしめたままの
ベポに呆れたように目を向ける
キャスケットの彼はシャチさんというらしい
ペンギンと書いた帽子の人は
ペンギンさんらしい

「見つけた時は人間だったんだよ!
木材のとこで寝てたから
危ないと思って連れてきたんだ」

「それが本当ならそいつは能力者だ
害があるなら即刻バラす」


怖い事を言っているキャプテンの彼は
射抜くようにあたしを見る

あぁダメだ
能力を使いすぎて
力が入らなくなってくる
それでも人間に戻らないように
気をつける


「シャチ!ペンギン!
何か食べ物買いに行こう!
キャプテン!アリア見てて!」

事もあろうにベポは
2人を連れて出て行ってしまった

残されたのはあたしと怖い男

ドサっとソファーに座り
長い脚を組み肘掛に肘を起きながら
ただただじーっと見られる

あぁダメだ
力が抜けていく

「やっぱり人間じゃねェか」

人間の姿に戻ってしまった
あたしが声を発する前に
首を掴まれ押し倒される

「飛べる能力の悪魔の実は
世界に数少ない
お前はその能力者か」

「う、あっ」

ギリギリとしまっていく首
懸命に首を横に振る

男の顔を見ると
どこで見たか思い出した
ドフラミンゴが見せてくれた写真だ

「トラファ、ルガー・ロー?」

「手配書でも見たか?
賞金稼ぎでもしてんのか?」

首を絞められたまま
ローブをとられ
スカートの中に手が入ってくる

「やっ、あ」

「こんな細い身体で
俺の首なんざとれねェぞ」

スカートを捲りあげると
少し眉間に皺を寄せた

「・・・お前の主人は独占欲が強いな」

内腿には赤い印がいくつも
散りばめられていた

「はな、して」

「ダメだ」

バーンと開け放たれたドア

「ただいまー!
キャプテンアリアはー?
ってあぁぁ!!!」

「「女の子がいる!!!」」

タイミングよく帰ってきたのは
ベポとシャチさんとペンギンさん


首を絞めているローさんから
あたしを取り上げてくれた


けほっけほっと咳き込むあたしの背中を
さすってくれるが背中に触れられると痛む

ビクリと身体が反応するのを見られていたらしい

「お前背中痛いのか?」

フルフルと首を降るが聞いてくれるはずもなく

「ベポそいつを捕まえとけ
背中を見る
シャチ、ペンギンは部屋の前にいろ」

えーというシャチさんをペンギンさんが
引っ張っていきパタンとドアが閉まると
ベポとあたしをソファーに座らせた



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