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ソファーでそのまま掻き抱いて
意識を飛ばし自分の胸の上で
ぐったりしてるアリアを見る


すぐに壊れてしまいそうな細い身体
この海に放り出されれば
すぐに死ぬであろうその命


『すごい!キッド!!
あたしは夢なんか持ったことがないけど・・・
キッドなら海賊王になれるよ!!』

キラキラとした目と笑顔
この顔を見る度に
表現できない気持ちになる
言葉に出来ない感情をぶつけるように
アリアを抱いた

『お前に見せてやるよ
俺が海賊王になる所を』

口から出た言葉に自分でも驚いた
女なんか邪魔にしかならないし
アリアは戦闘において何の役にも立たないだろう
それでも手元に置いておきたい気持ちが消えない

「なぁ、お前は何なんだ?」

返答がないのは分かっていて問いかける
アリアの頭を撫でてみると
少し動く

「ん、ドフィ……」

ドフィ?ドフラミンゴのことか?
コイツが今他の男の夢を俺の上で見ている事に
一気に苛立つ


アリアの顔を上に向け鼻を摘み息が
できないように深いキスをする

苦しそうに顔を歪ますのに応える様に
舌を絡ますのは身体が覚えてきたのか

「ん、んんっ!!」

アリアの目が開き
抗議するようにコチラを見ている

解放してやると肩で息をしながら
俺の上で寝ていた事に驚いたのか
ソファーから降りようともがく
逃がすわけもなく
がっちりと抱えたまま起き上がる


「何の夢見てたんだ?」

胸の先端をギュッと摘む

「ひゃっ、覚えてないっ」

本当に覚えていないようで
何で俺が苛立っているのか
必死で考えている様だった

「お前が他の奴のこと忘れるように
上書きしてやる」

「他の人なんか、知らないっ」

身体の事を言ってんのか?
当たり前だ
コイツの処女を奪ったのは俺だ

見当違いの答えに苛立ちが増していった




キスで起され何故だか怒っているキッドに
頭にハテナしか浮かばない
必死で考えても途中で意識を飛ばしてしまったからか
上で寝ていたからかしか思い浮かばない

ソファーに押しつけるようにうつ伏せにされ
急に挿入ってくる肉棒

グジュグジュと水音が部屋に響く

「や、ぁ、んんっ」

「こんなに抱いてやってんのに
まだ他の男を覚えてんのか?
随分と淫乱だなァ?」

「な、に、ひゃっぁ、ぁぁっ」

強く打ち付けられまた意識をとばしそうになるが
キッドが噛み付く痛みで現実に戻される

あたしの中にある男の思い出なんて
暴力をふるってくるお店の人と
ドフラミンゴぐらいしかない

何を怒っているのか全然わからない

「キッド、痛くしな、いで」

「あァ?痛くした方が
忘れらんねェだろ」

ガリっと背中に爪を立てられる

「っい、ぅっあ」

きっと今日も身体は傷だらけだ
痛いなんて言ったらもっとひどくなるかもしれず
誤魔化す様に喘ぐ

「クク、そうやって俺がお前に
教えたことだけ覚えてりゃいい」

がぶりがぶりと噛み跡も背中についていく
ソファーに顔を埋め終わるのを
ただ待つしなかった




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