正解でも 間違いでも
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マルコさんに言われた通りに
報告書の手伝いをする
初めてすることなので
手伝いといっても間違っているスペルを直すくらいだ

「この世界は英語なんだね」

「アリアのとこは違うのか?」

報告書が面倒くさいと羽ペンを置いて
嘆くエースに羽ペンを渡す

「あたしの国は日本語ってものだったの」

「ニホンゴ?聞いた事ねェな」

「ここの世界でいうワノ国に似ているのかも。
イゾウさんの話を聞いてると」

「へぇー」

なんとかペンを進めるエースの横に座り
髪の毛が邪魔で耳にかける

「ワノ国の出身は黒髪だと思ってた」

皆が疑問に思うこと
この話題には慣れている
それに今日はもう2回目だ

「うん。あたしは違う国の血が入ってて
それが色濃くでちゃったの。
他の家族は黒髪だったよ。
そのせいで散々言われた。」

自嘲気味に笑うと
真面目な顔をしたエースが髪の毛に
優しく触れた

「アリアの世界ってなんかよくわかんねェな。
ここは色んな髪の奴がいるし
髪の毛ぐらいで何も言われねェよ。
もし言うやつがいたらオレがぶっ飛ばす。
だからそんな悲しそうに笑うな」

「エース・・・」

「なっ?」

いつもように
にししししと笑い
頭をポンポンと数回撫でられた

「ふふ、ありがとう」

撫でていた手がスルリと下がり
毛先に触れそのままエースは
毛先にキスをする

整った顔のエースに見入ってしまっていると
急に目の前にエースの顔
そのまま触れるだけのキスをした

「な、!」

「ぼーっとしてっから!」

「もぅ、この世界では
キスって軽々しくするものなの?
あとスキンシップが多い気がする!
サッチとか!」

元の世界ではキスは
そんなに軽々しくするものではなかったはずだ

「サッチの野郎・・・
ま、キスは挨拶ってやつだな!」

「そうなんだ・・・」

外国人のように背が高いし
整った顔の人も多い気がする
キスが挨拶でも妙に納得してしまう

(慣れていこう)

そっと決心をする

「あたし頑張るね!」

「お?おお!がんばれ!」

「さっ、エース!早く報告書終わらそ!」

「げェー終わったらご褒美くれよな」

「はいはい!さっさっとしよう!」

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