台本通りに踊れなくて
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「サッチ隊長見ませんでした?
そろそろ厨房の方に戻ってほしいのに
いないんです」

親父に頼まれていた仕事が終わり
それを渡しに行こうと部屋を出ると
申し訳なさそうに聞いてくる
4番隊の連中出会った

「見つけたら戻るように伝えるよい」
と声をかけると
はい!と嬉しそな声
オレが一言言えば戻ってくると
思っているらしい

部屋へ入るとキャッキャッと
楽しそうな笑い声

ナースの間にサッチが
デレデレとしながら座り
エースはひたすら菓子を食べている

微かに香るこの匂いの元は
親父の膝の上で楽しそうに
一生懸命何かを話していて
親父も楽しそうに聞いていた

「親父、資料だよい」

「あぁ、そこに置いといてくれ」

親父の楽しそうに話し
優しく頭を撫でる姿は
オレ達家族やナース達とは
少し違う接し方で
まるでアリアを女として
扱っているようだった

(本当に厄介な女だよい)


「お前らは何してんだい?」

少し苛立ちながら
サッチとエースを睨む

「オレはアリアに付いてきただけだ」

「なら、さっさっと仕事に戻れよい!
4番隊の連中が探していたよい!」

「うわ!やべっ!じゃあまたな!
ナタリーちゃんにカリンちゃん!」

時計に目をやり慌てながらも
ナースに猫なで声で話すサッチの頭を
1発殴り追い出した
次はひたすら菓子を頬張る末っ子だ

「エースは何してんだい」

「アリア待ち」

「アレはなんだよい」

親父とアリアを指さす

「親父がアリアを
気に入っちまったんだ
もう2時間くらいあんな感じだぜ」

今までサッチといたナースが微笑む

「うふふ、親父様のあんな
楽しそうな姿久しぶりだわ」

「そうね!楽しそう!」

ナースの2人を睨むと
仕事にもどりましょ!っと
そそくさと行ってしまった

「親父ーもういいかー?
アリア返してくれよー」

「グララララ!そうだな。
アリア1日1回はここに顔出せ
話をしようじゃねェか」

「はい!親父様!」

親父はアリアをゆっくりと床へ降ろし
名残惜しそうには頭を撫でた

部屋にいるナース達を見れば
微笑みながら2人を見ている者がほとんどだが
面白くなさそうな顔をしているものもいた

(本当に女は厄介だねい)

はぁーとため息を付きながらも
ナースの顔を覚える

エースとアリアと同時に部屋を出る

「アリア。これ落し物だよい」

そこでやっとオレを認識したらしい
アリアは急に耳まで赤くして
エースの後ろに隠れるようにして
首輪と鍵を受け取った

「エース。ほどほどにしろよい。
能力者がアリアに反応するなら
発情期は気をつけろよい」

「おーわかってる
マルコも手出すなよ!」

「さぁねい」

今にも噛みつきそうになる
エースの頭をぐしゃぐしゃと撫でる

その様子を見ていたアリアが
ハッと何かに気がついたような顔をした

「なんだよい」

「あ、いえ!何でもない、です」

そして何故か申し訳なさそうに俯いた

「おい、アリアいじめんなよ!」

「どこがいじめてんだよい!
お前もさっさっと報告書提出しろよい
アリア手伝ってやってくれ」

「わかりました!」

「アリアが手伝ってくれんなら
やる気でるぜ!」

じゃれ合う2人に背を向け
執務室へと向かった






「クソっ」

執務室兼自室に戻り
己の肉棒を握り上下へ動かす
いい年をした自分が
アリアの白い体を思い浮かべながら
白い液を手のひらに吐き出す

「こんな昼間っから何してんだか」

アリアを想像しながらしてしまった行為に
少しだけ罪悪感を感じた


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