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重たい体に
痛む頭で目が覚めた

「っい」

これは怪我の痛みじゃない
二日酔いの痛みだ
やはり昨日水だと思って飲んだものは
お酒だったのだろう

横すを向くとキッドの胸板が目の前にあった
戻ってこないかと思っていたのに

ちらりと見ればまだ寝ているようだった
そっと体をくっつけてみた
人の温もりを感じたかった

ただそれだけ

キッドの腕が体をがっちりと
抱き枕を抱きしめるように
抱きしめられている

ドキドキとうるさい心臓
ズキズキと痛い頭

もう1度目を閉じた



◇◇◇◇◇

まだ朝と呼ぶには早い時間
アリアが起きた気配がしたが
そのまま寝たフリをしていると
寝ぼけているのかアリアが
擦り寄ってきた

なんだか胸が熱くなった気がした

酷い事をしている俺に擦り寄ってくる
コイツは寝ぼけている

気まぐれで抱き寄せた

何故か心臓が煩い

気付かれやしないかと思ったが
すぐに寝息が聞こえた

コイツは寝ぼけて擦り寄ってきた
俺は気まぐれで抱き寄せた
ただそれだけだ
と言い聞かせ
また目をつぶった


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