末っ子と女の子
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この船にきて6日目
やっと発情期は終わったらしい
身体がスッキリとして目覚めた。

この5日間はエースの部屋に
籠りっきりだった
トイレ・シャワーは部屋にあるし
食事はエースが運んでくれる
エースが不在の時は部屋に
鍵をかけ出かけてくれたので
安心して過ごすことができた

エースがいない間はできるだけ
この世界の事を知ろうと本を読んでみるが
発情期の時は馬鹿になるなんて
言われたことがあるが
本当にそうだったと思う
全然知識が頭に入ってこなず
エースばかりを求めてしまう
ヒートをおこすとエースはわかるらしく
すぐに部屋に戻ってきては
身体を繋げてくれた

寝ているエースをユサユサと揺さぶり起こす
まだ眠たそうに目を開け欠伸をした

「んー、どうした?」

「エース、発情期終わったみたい
今までありがとう。
仕事にも差し支えたでしょ・・・?
ごめんね・・・」

エースの髪をそっと撫でながら微笑む

「何でそんな別れの挨拶みたいにいってんだよ」

「え?あたしこの部屋から
出て行かなきゃいけないし・・・」

寝転ぶエースの腕が伸びてきて
あたしの身体を布団の中へと戻す

「出ていくなよ」

「でも、」

「アリアは俺の隊に入れる」

「・・・あたし戦えないよ?」

エースの手が頬に触れおでこに
キスをされる

「それでもいい。俺が守る」

女の子が喜ぶワードを次々と
口からでてくるのは何故なのか

「・・・エースってモテそう」

「にしししし!当たり前だろ!
ま!出ていくのはナシ!」

ベッドに寝転び天井を見る

「うーん。。。
とりあえず親父様に働かしてもらえるように
お願いする!」

「へぇー何できんだ?」

「洗濯でしょ、掃除でしょ、
料理は少しだけ。雑用なら何でもできるよ!
あたしメイドしてたもの!」

指を折りながら数えると
エースの手が重なる

「あと、オレの世話も追加で」

こうやってふざけてくれるエースは
あたしが今緊張しているのが分かるのだろう。

「大丈夫。親父はすげェから
何でもわかってくれる」

「ふふ、ありがとう!
そろそろ起きよう!」

今度こそ起き上がり
親父様に会うために
綺麗にしようと浴室へ向かった





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