親父と長男
::


大きな扉の前でノックをする

「親父入るよい」

親父の部屋に入ると
酒を煽っていた

「なんだ?」

「あの女乗せて本当にいいのかよい。
エースが発情期とかいうやつが
終わるまで面倒見るらしーが・・・」

「あァ。鼻ったれが人の
世話を焼きたがってんだ
好きにさせりゃぁいいじゃねェか」

「発情期のなんかかしんねェが」

「花の匂いみたいなやつァオレでもキツイ」

「親父もかよい?」

若ェ頃を思い出すと盛大にわらう

「オレが思うに悪魔の実の能力者が
アイツの世界でいうαなんじゃねェかと思う。
見た目もいいからこれから狙われるだろォな。
この船に乗ってる方が安全だと思わねェか?
海軍にもバレると厄介だしなァ!」

「そうかもしれねェけどよい。
・・・親父が前に会った事があるってた
異世界人はどうなったんだい?」

「そいつはもうこの世界にはいねェ」

「元の世界に帰ったのかよい?」

「さァな。オレはチラッと会っただけだからな。
あん時は海軍に拾われて海兵になった男だった。」

どこか懐かしむように
語る親父を黙って見つめる

「グララララ!とりあえずは
この船に置いてやれ!
分かったらさっさっと仕事に戻れ!
グララララ!」

半ば追い出されるように
部屋を出され向かったのは
あの女を閉じ込めておいた牢屋

牢屋の隅にキラリと光るものが見えた
中に入りそれを手に取ると
女がつけていた鍵だった

あるかを確かめていた鍵は
あの奴隷のような首輪の鍵だろう

「チッ」

あの女に会わなきゃいけない用事ができた
エースに渡せばいい話だが
何故だか自分で渡す事しか考えれなかった


prev / next
[ back to top ]
top
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -