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海岸を目指し走っていると
マルコの気配を感じた
それと同時に身体が宙に浮く

「っマルコ」

不死鳥の姿から
人の姿に戻ったマルコに
抱きしめられていた

「・・・探したよい」

「ごめん」

「そのままイゾウのとこに
いっちまうじゃねェかと思ったよい」

抱きしめる力が強まる

「マ、ルコ!苦しっ」

「離さねェよい」

離れる事を諦めて
抱きしめ返す

「離さないで。
強がっていてごめん。
あたしマルコが好き。」

カバっと引き剥がされる
いつも眠たそうな目が
見開かれていた

「なんだって?」

「マルコが好き」

「冗談だったらぶん殴るよい」

肩を持つマルコ手に触れ
案外簡単に離してくれた
手の甲にキスをする

「冗談じゃないし。
殴られるのも嫌。」

もう片方の空いている手が
あたしの頬を撫でる

「・・・もう他の男に抱かれないって
誓えるのかよい」

「うん。
マルコも他の女抱いたら
ぶち殺すからね!!!」

「くく、怖いねい」

そのままゆっくりと近づいてきたマルコ
目をつぶると唇が重なる

今までしてきた中で
1番の優しいキスだった

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