その手がどんなに温かいかを知らないで
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マルコさんとサッチさんを
追い返しまたエースと2人きり
持ってきてくれた料理を渡してくれた

「これサッチの料理!
あー見えてコック長だから
うめェぞ!」

マルコさんと離れたら
体の火照りが少し治まった

「ありがとう・・・」

持ってきてくれた料理は
スープとサンドイッチだった。

「美味しい」

「だろ!俺にも1口くれ!!」

どちらもとても美味しくて
エースと一緒にモグモグと食べた

誰かと料理を美味しいと行って
食べるのはΩだとわかってから初めてで
気がつけばポロポロと涙が目からこぼれる

「あ、あれ・・・?」

「どーした?!不味いか?!」

「ちがう、の。誰かと
美味しいって言いながら
料理を食べるのが
Ωってわかってから初めてで...
嬉しいの・・・」

最初驚いた顔をしたエースが
わしゃわしゃとあたしの頭を撫でる
人は嬉しくても涙が出てしまうことを
この瞬間初めて知った

「泣いて、ごめ、ん」

「飯なんか俺がいくらでも
美味いっていいながら食ってやる!」

その言葉に胸がじわじわと熱くなる

「も、泣かさ、ないでっ」

ニシシと笑って手で涙を拭ってくれる
その温もりが心地よくて
次から次へと涙が溢れてきた

「泣くなよ」

キスをされる
啄むようにちゅっちゅっと何回もキスをする

あぁ・・・またスイッチが入ってしまう
何故かマルコさんの姿が頭を過ぎる

「も、ご飯まだだよ」

「サッチのは冷めてもうめェから」

もうエースは食事をする気はないらしい
食事をベッドの近くに置いてある
小さなテーブルに置き
衝動のままにキスをした

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