ハジメテ※
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「オレの事はエースって呼んでくれ!
アリア!」

と言われ黙って頷く

「ここが食堂であっちが・・・」
と靴がないあたしを横抱きにし案内してくれる
エースに笑顔で接しながらも
ここに来る前に起きた発情期の発作が
気がかりでソワソワとする。
この世界には薬なんかないだろうし
どうやって発情期をやり過ごすのだろうか。
まだ経験したことがない発情期。
自分でもどうなるのかさえわからない

「ここがオレの部屋だ!」

ダーンとドアを開け中を
自慢げに見せるエースが
なんだか可愛く見えてしまう
エースを見ていると
そんなに考え込まないでいいのかも
もしかしたら発情期なんかこないのかも
なんて思えてくる

「アリアの部屋はオレの隣にしてもおうぜ」

「うん...」

ニシシと笑う
ソバカスが広がる顔
人の笑顔なんて嘘ばかりだと思っていたが
エースの裏表がなさそうな性格に
心が洗われていくようだった

ドクンと心臓が脈打つ

あぁ自分の運命が
そんな簡単に変わるわけない

なんて考えが頭を過ぎる
心臓を押さえ部屋から出ていこうとする

「どこ行くんだよ!?」

「だめっはな、して!
はつじょ、きが」

離れてっと言おうとするが
声が口からでてくれない

「はっぁ、あぁ」

「オレどうしたらいいんだ?
なんかした方がいいのか?」

肩を掴まれると
更にドクンと脈を打つ

「うわっ、やべェ」

パッと肩から手を離すエース

エースを見ると
息が荒くなっている

本能がこの人はαだと、
この人が欲しいと知らせる

「な、んで。この世界には...?」

エースにベッドへと投げられ
部屋の鍵を閉められた

「や、だめっ」

「っ!悪ィ我慢できねェ」

トロンとした目つきで
呼吸が乱れている

Ωの発情期にあてられて
一時的にくるαのヒートを起こしている

キスをされ
そのまま服とブラジャーを捲りあげられ
パンツも脱がされた

自分の身体と思えないぐらい
熱く疼く

だめだとわかっているのに
もっと触ってほしい
この苦しい発情期を乗り越えるには
これしかないと本能でわかる

少し触れらただけなのに
蜜が溢れ太ももまで垂れ
シーツを濡らす

「はっぁ、アリアの身体やべェ。
触れてるだけでイけそう」

胸の頂を舐めあられたり
吸われたり舌で弄ばれる

「やぁっ・・・んん!」

誰にも触れられた事がない
合わさった花びらが
エースの指でこじ開けられ
蜜壷へと埋められる指

「すげェ絡み付いてくる・・・気持ちいいか?」

「んぅっ・・・やぁっ」

グチュグチュと指でかき混ぜられ
部屋に水音が響く
指を曲げられ膣の上を擦られると
身体が自分の意思とは関係なく仰け反る

「ここがいいのか?」

「あ、やァな、にこれっあァっ」

初めての行為、初めての感覚
目をギュッと閉じエースに抱きつく

それに煽られたかのように
指の動きも速くなる

「や、まってっだめ、なんかっ」

怖くなりエースの手を止めようとするが
力が入らない

「大丈夫だからそのまま」

そう優しく言われキスをされる
頭の中が真っ白になり力が抜けた

「アリア」

ぼーっとする意識の中でエースに名前を呼ばれる

「挿入れるぞ」

そう聞こえた気がしたのと同時に
下腹部に圧迫感。
メリメリとこじ開けるようには
挿入ってくる肉棒

止めようとエースの鍛えられた腹筋を押すが
びくともしない
その間も奥へ奥へと進む

「あ...ぁっぅ」

唇を噛み
痛みに自然と涙が目に溜まる

「きっつ・・・あんだけ慣らしたのに
アリア…初めてなのか?」

コクコクと首を縦に動かす

マジか!と嬉しそうな声がかえってくる

「アリアの初めてが
オレとか 嬉しい。
あー、無理だ堪らねェ」

腰を掴まれ一気に突き上げられる

「うッくっ…あっぁ...」

ゆさゆさと揺さぶられる中

痛いのに気持ちいい
やめて
もっと、して、
やめて、やめないで
そんな感情が溢れる

もう何も考えられず
ただ与えられる快楽に
従うしかなかった

がぶりと肩を噛まれる

「い、たァんっぅ」

その痛みで達してしまう

「な、んだこれ」

あたしの上で汗を流しながら動くエース

「お前の項が咬みてェ」

本能で番になろうとしているのか
αなんてない世界のはずなのに

「や、だめっ」

ガシガシと首輪を噛む
鍵は地下牢に置いてきた事を
快楽を貪る中で安堵した

その時ドンドンと勢いよくドアがたたかれ
思わず自分の口を塞ぐ

それでもエースは腰を打ち付けるのをやめない

「エースっ!アリアいるかい?!」

「あぁいる、どうした?」

「すげェ花の匂いがするが
お前大丈夫か?」

ニヤリと笑うエースに
口を塞いでいた手を解かれる

「や、め」

「声出すと聞こえるぞ」

耳元で囁かれる
エースの顔は無邪気な顔から
男へと変わっていた

「おい!エース!」

「アリアなら寝てる!
起きたらまた教えるって」

「...わかったよい」
しばらくの沈黙のあとに
察したのか声の主が
去っていく気配がした

「アリア、堪らねェよお前」

「うッあぁっ」

イくぞと耳元で言われ
速くなるスピード

「だめ、中は、やめっ」

「わか、ってる」

寸前の所で抜かれ
お腹の上に血が混じった白い液が吐き出された

初めての行為で痛む下腹部
それなのにまだ疼きはおさまらない

「アリアっまだしていいか?」

聞いてくれるのは
エースの優しさだろう

もう今は何も考えられない
こくりと頷いた

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