42
::


優しく抱きとめたマルコは
すぐにカノンの体を離す

「ふふっ抱きとめてくれるのは
変わらないのね!」

「・・・こんな所で会うとはねい」

「島を転々としてたの。
いつか貴方に会えるかもしれないと思って!」

2人が話しているのを
ただ見ている事しかできない

「あ。ごめんなさい。
アリアとマルコは
知り合いだったのね!」

「アリア。カノンと知り合いなのかよい?」

「あ、うん。お風呂屋さんで仲良くなったの」

「ふふっ!アリアって可愛いわね!
あ。もしかして・・・2人って恋人同士・・・?
手を繋いでたし・・・。それなら私・・・」

「違うっ」

何故違うなんて言ってしまったのか
口から咄嗟に出てしまった言葉
マルコの方を見ることができない

「あら。私ったら
勘違いしちゃったわ。
それなら問題ないわね」

するりとマルコの腕に手を絡めた

「再会のお祝いでもしましょう?」

「・・・今はやめとくよい
アリアもいるしねい」

私のことを好きだと言ったくせに
カノンの腕を解かないことに
今はって言葉にもモヤモヤとする

「あたしは気にしないで
2人で行ってきたらいいよ。
あたしは夜までブラブラしてるから」

最後までマルコの顔を見れずに
立ち去ろうとすると肩を掴まれる

「どこいくだよい」

その時初めてマルコの顔を見た
眉間に皺をよせている
腕にはしっかりとカノンがくっついてた

他の女に触れられてるくせに
あたしに触らないで欲しい

「・・・触んないで」

睨むように見ると手を離された

所詮その程度なんでしょ。

そのまま2人に背を向け駆け出した


prev / next
[ back to top ]
top
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -