06
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一息つき
一旦部屋に戻り
街へ行くための荷物を整理する

自分の姿が鏡にうつり
ふと目にとまる

いつも通りのポニーテールに
短パンに下着の上から黒いキャミソールに
白いタンクトップ。

ナースの姿を思い出す
ミニスカートに
胸が開いた服

クローゼットを開き
中をごそごそ漁る

『あった。』

だいぶ前に一目惚れして
購入したワンピース。
紺色で胸元は少し開き半袖で袖の部分に
白色の線が入っている夏にも着れるものだ。
ナースのスカートとまでは行かないが
なかなか短い。

それに少し厚底ののあるサンダルを合わせ
髪の毛を解く。

紺色に赤い髪が映える


「たまには・・・いいよね。」

少し久しぶりに化粧もしてみる。

支度が終わると
丁度、島に到着した所だった

甲板に出ていこうと
船内を歩いていると
船員達がすれ違う度に目を見開き
口をあんぐり開けてみている

(変なのかな…)

少しこの服に後悔し始めた頃
甲板につく

「おや?誰かと思ったら
アリアじゃないか」

『あ。イゾウ隊長・・・』

女の様な化粧をし
ワノ国の服を着崩したイゾウ隊長。
キセルを口にする姿は
女の自分からみても色気があった。

自分も頑張ってはみたが
やはりイゾウ隊長のように
色気なんてでていないだろう。

「どうしたんだい。そんな格好をして
珍しぃこともあるもんだねぇ」

『あ。いやなんとなく・・・
たまにはいいかな・・・って
やっぱり変ですよね。
着替えてきます・・・』

踵を返し部屋に戻ろうとしたが
肩を掴まれる

「似合ってるじゃないか。
そのままで良いと思うがねぇ。」

『でも皆変な顔であたしを見るんです。』

先ほどの船員達を思い出す

「今までスカートなんか履かなかった
末っ子の妹が急にスカートなんか履いたら
そら変な顔もするだろうよ」
とクスクス笑う

頭を撫でながら
似合ってるよと
言って行ってしまった。

『イゾウ隊長が
そう言ってくれるなら大丈夫か!』


「おいおい!末っ子の妹が
色気ずいてやがるぞ!」
「なんだぁー?似合うじゃねぇか!」

とあちこちから声がする
それにうるさーい!と
返しながらエースを探す

やっと海を眺めるエースの後ろ姿を見つける

『エースさーーん!!』
「お。やっとき・・・」

振り返ったが目を見開き止まってしまった

エースの元についても動かない
『え?あれ?エースさん?
おーーーい!!』
目の前で手をヒラヒラさせると
ハッと我に返ったように
肩に手を回され頭をぐしゃぐしゃとなでられる
否、掻き乱される

「いつもの服とちげぇから驚いちまった!」

『ちょっ髪の毛!』

やっと開放され
髪の毛を整える

『もーやめてくださいよっ!』
「わりぃわりぃ!似合ってんぞ!」

ニシシと笑うエースの笑顔が眩しくて
怒る気も失せてしまった

『ありがとう・・・ございます。』
少し恥ずかしくなり俯く
「さっ!飯だ飯だ!肉!!」
そう言い手を取り走り出す

『待ってください!速い速いー!!』

勢いよく甲板から飛び降りる時は
横に抱き抱えられていた
そんなことをされなくても
1人で飛び降りれるが
初めの頃に飛び降りて
砂に埋まってから
エース隊長とでかけ飛び降りる時は
いつも抱えてくれるのだ

トンと地面につくと
下ろしてもらいまた2人で走り出す

他の船員達も
「仲がいいなぁ」と笑っていた

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