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スイッチが入ったかのように
急に目が覚めた

ドフラミンゴの名前を出したから
昔の夢を見たのか。

普通の人間ではなくなった日。
愛でられる為だけの能力を手に入れた日。


ベタつく体をスッキリさせようと
キッドを起こさないように
ゆっくりと起き上がる

首輪は付けられたままだが
眠る前に外された鎖は
キッドの横に置かれていた

「・・・アリア」

反射的にびくりと体が揺れる

「どこに行くんだ?」

「シャワーをしに・・・」

「俺が後で洗ってやるから
まだ大人しくしとけ」

「いっいい・・・!」

キッドとシャワーなんて
考えてもいいことなんかない。

捕まえられる前に
さっとベットからおり
シャワールームへと走った

後ろからは
盛大な舌打ちが聞こえたが
無視をしてしまった


体を洗いながらドフラミンゴを思い出す
あの男はあたしを買取り何をしたかったのか。
キッドと同じこと?
それとも鑑賞用にしたかっただけ?

キッドに拾われた日は
本当はドフラミンゴが
迎えに来るはずだったが
急用でこれなくなり
船での移動となり
海賊船に襲われたのだ。

それがなければ
キッドと出会うこともなかっただろう。

人生って何が起こるかわからない。

そう呟き水を止めた。


シャワーから出ると
不機嫌そうなキッドがドアの前に立っていた

「・・・遅ェ」

「・・・ごめん?」

はぁとため息をつかれ
抱き抱えられた。


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