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朦朧とする意識の中
口に入ってくる水で目を覚ます

「ぅっげほっげほっ」

「はっ!何寝てんだ?あぁ?」

「ん、ごめ・・・なさっんん!」

繋がったまま意識を飛ばしてしまったらしい

痛いぐらい強く打ち付けられる

本を買ってくれたり
優しい手つきだったり
乱暴にされたり
どっちが本当にの彼なのだろうか

「目ェ瞑ってんじゃねェよ!こっち見ろ」

首輪の上から更に首に力を入れらる

「ぅあっ」

目を開けるとキッド
あたしの世界はキッドだけ

「首締められて下も締まってんぞ
ド変態だなァ?」

「い、やぁっ」

更に首を締める力が強まる

「『気持ちいい』だろ?」

「はっぁっ、き、もちいいっ」

こんなこと言いたくないのに
それでも感じてしまってるあたしは
本当に変態なのかもしれない
乱暴に扱われてるのに。

嫌のかわりに与えられた言葉は

気持ちいい

いやと言う代わりに気持ちいいと
言えばキッドの首をもつ力も弱くなる

「くっ」

スピードが速さを増す

欲を吐き出すと同時にされるキス

ねっとりと舌を絡め
噛み付かれるようなキスではない優しいキス

ここで自分は大切にされているのかも
なんて錯覚してしまう




こんなことを思ってしまう自分を嘲笑う




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