H×H | ナノ


▼ 隠しているのは狂気の刃

いってきますのキスをして
待たせてある車に乗り込むと
スーツ姿のキルア

「キルお待たせ」

「ん。アラタ大丈夫なのか?」

「なにが?」

コテンと首を傾げる

「今日の事だよ!」

「あぁ。別に言ってないけど」

「・・・はぁぁ?!」

「キルうるさい」

最低だなとか
隣でブツブツ言ってるキルア
うるさいから
念を飛ばしたら静かになった

静かにできるなら
最初から静かにしとけばいいのに

今日は見合いした女と何回目かの会食
今日は弟もということで
キルアが来た

別に結婚するつもりもないし
母さんがうるさいから会ってるだけだし
アラタにいう必要ないよね

待ち合わせのレストランの前につくと
化粧の濃い
女が待ち構えていた

「めんどくさい」

その言葉にキルアがびくりと
身体を震わしていた


「イルミ様!待ってましたわ!
キルアくん初めまして
私はイリアよ。よろしくね」

車から降りると
微笑みながらキルアに自己紹介をしていた

「ども」

絡みつく腕

香水臭い

「イルミ様
今日もお会いできて嬉しいですわ」

「あぁ」

俺は全然嬉しくないけど

高級レストランらしく
華やかな店内

楽しくない食事
ペラペラとよく喋る女に
イライラが澱のように心に溜まっていく


食事もやっと終わり
レストランを出た

キルを先に車に乗せ
乗り込もうとしたとき
イリアに袖を掴まれた

「なに?」

顔を赤らめ伏し目がちに
問いかけられる

「イルミ様もうお帰りになるの?」

「そうだけど」

「その、もう少し一緒にいたいんです。」

「なんで」

お前なんかといなきゃいけないの

「今日は2人じゃなかったですし・・・」

「そっちがキルもって言ったんでしょ」

「でも・・・」

「離して」

「・・・一緒に仕事している女性ですか?」

その言葉に体温がどんどん
下がっていく

「キル、パドキアに帰るんだろ。
俺も明日には帰るし
先に帰っときなよ」

「・・・わかった」

キルを先に帰らせ
女に向き直る

「外だしどっか入るよ」

俺の苛立ちなんかわかってもいないんだろう
頬を赤らめ満面の笑みを浮かべる

「はい!」


適当にネオンが光るホテルに入る

「あの・・・ここ・・・」

少しボロい室内
ピンクに装飾されたそこは
男女が交わる場所だとわかる

スーツとドレスの2人には
不釣り合いだ

ベットに座り女を見る

「なに?どこでもいいでしょ。
さっきの話だけど」

思い出したかのような表情をする女

「そうです!
イルミ様にまとわりついて
邪魔をしている女性の話ですわ。
お調べさせていただきましたが
全然情報がないんですもの・・・
得体のしれない女なんか構うことないです。
パーティーの付き添いなら私が致しますわ。」


アラタの事を調べて
邪魔呼ばわりする女
アラタの情報なんか
俺が調べれないようにしてるに
決まってるのに
ペラペラとよく喋る

隣座り擦り寄ってくる

「私が始末して差し上げますわ」

その言葉にぞわりと
黒い感情が湧き上がってくる

「今、なんて?」

さすがに俺の苛立ちに
気がついた女は
カタカタと震えだした
立ち上がって女の前に立つ

「なんて?」

「わ・・・私が始末すると・・・」

女の細い首を持ち
持ち上げる

「あれはお前なんかが
触れていいものじゃない」

「イ、イルミさ・・・ま」

「殺す?俺が許すわけないでしょ
邪魔なのはお前」

「く、くるしっ・・・」

少し手に力を込めてやれば
ボキッと首の骨が折れた

息をしなくなった女を
物を投げるかのように
ベットに投げる

「あーあー。また母さんうるさいだろうな」

上着から携帯をとりだし
電話をかける

ワンコールで繋が電話

「あ。母さん?
見合い相手イライラして殺したよ。
え?しょうがないでしょ。
弱いんだから。
キルはもう帰したから
俺も明日には帰るから」

ヒステリックに話す声を
適当に聞き流して電話を切る

車を呼び出し
死体もそのままで
部屋を後にした


俺とアラタの邪魔なんかさせない。

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