H×H | ナノ


▼  心に刺さった茨の棘

「アラタ念使えるのうになったんでしょ?
俺の仕事手伝ってよ。
報酬も出すし。」

正直シャルの話なんか
頭にはいってこない。

うんうんと聞いていただけだ
食事も味もわからないまま
口につめこみ咀嚼する

電話してよ。と
シャルが番号を置いていき
本物のホテルマンが
食事を下げにきた


イルミが結婚したら
あたしはどうなるのだろう

捨てられるのか・・・
それとも本当に愛人として
傍に置いとかれるのか・・・

愛人なんて嫌だ
イルミの特別でいたい
他の女がイルミの横にいるなんて
本当に吐き気がする。

それでもいつか捨てられる時が
来るのではないか

そんな考えがグルグルと頭を
埋め尽くす

黒い感情が次から次へと
湧き出てきてしまう


「イルミ・・・」

イルミが帰ってくるかもしれない
写真とシャルの番号を
鞄の奥底へとしまう


捨てられない女になればいい話
わかってるけど気持ちはついていかない

ポロりと瞳から涙が落ちる

イルミの横であたし以外の女が
笑う姿なんかみたくない。

「やだ・・・」

涙が止まらない


貴方の特別はあたしだけがいいの

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