H×H | ナノ


▼ 好きだからこそ苦しいこともあるの

着替えて戻ると
不機嫌全開なイルミと
縮こまったキルア

飲み物も出してない

冷蔵庫からオレンジジュースを出し
コップに注ぎ
あたしとイルミの紅茶を用意する

用意が終わっても
一言も話してない様子の2人

飲み物をそれぞれの前に置く

「イルミまだ怒ってるの?」

そっとうしろから手を回し
抱きつく

「・・・別に」

刺々しい雰囲気が和らいだ
クスクスと笑うあたしに
目を見開き凝視するキルア

「いっつも思うけど
よく兄貴に抱きつけるな
アラタ、最強。」

何でいつもびっくりするのか
不思議でならない
イルミは優しいのに。

「で、キルは何の用?」

「あー親父から頼まれた仕事の件で・・・」

キルアはチラリとあたしを見る

「はいはーい。じゃあたしは
かいも・・・「だめ」はい。」

言い終わる前に却下。

あたしは寝室にいく
言いにくい仕事ということは
女関係なんだろう

仕事とわかってはいても
やっぱりモヤモヤする。

人形を使って話を聞いてもいいけど
苦しいのは自分だからと
そんなことはしないと決めてる

むかーしむかしの
あたしなら何も考えなかっただろう
イルミを好きになってから
めんどくさい感情と向き合わなければ
ならない時間が増えた


1人部屋で本を読む
声が聞こえるわけではないけれど
ドアから離れた場所を選ぶ


「はぁー」

口から出るのは
ため息ばかり


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