H×H | ナノ


▼ 僕が君を守ってあげる

ターゲットの部屋の前に行くと
ちょこんとアラタの人形が座っている
目印のつもりだろう

小さいその人形を
内ポケットにしまい

鍵を開けそっと中に入る

ベットの上では
ぶくぶくと太った男が女を組み敷いている

シュッと針を投げ額を貫く

絶命した男を見て
女が悲鳴を上げようとした

そんなのさせるわけないけど
女にも針を投げる

今日の依頼は
夫と愛人を殺してほしい
というもの


さっさと会場に戻ろうと
部屋を後にする



アラタを探すと
やはり男が群がっていた

話しかけられるなは
やはり無理か
それでも話しかけられても
無視を決め込むアラタは
愛おしい

「アラタ」

名前を呼んでやれば
笑顔でこちらにやってくる

男達に少し念を飛ばせば
冷や汗をかきその場から動けないようだ
そんな程度の奴がアラタに気安く
話かけるなんてイラつく


「イ、イルミ!もう帰ろ」

グイッと手を引かれ
会場から出ていく

待たせてある車に乗り込み
ホテルに向かう

「殺してもいいのに」

「もー。あたしは返事してないし
セーフだよ」

「これ」

内ポケットから人形を出し
アラタに渡す

「あ!ありがと!」

これイルミをモデルにしたんだーと
言われよくみてみると
黒い長い髪で猫目
自分に似てなくともない

「今度アラタに似た人形作ってよ」

「もっとくの?あたしといない時の
イルミ見えちゃうよ?浮気防止?」

「見られても困る事ない」

おでこ、瞼、頬にキスを落としていく
くすぐったいとクスクス笑うアラタ

その笑顔は大人びた化粧をしていても
少し幼さが残る

抱きついてくるアラタの
髪をそっと撫でる


誰にもアラタには触れさせない




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