H×H | ナノ


▼ かいねこ

帰宅すると
大きなビーズクッションに丸まって
寝ているアラタがいた

そっと触れてみるが
起きる気配はない

透きとおるような肌に合う
黒色の髪

目をつぶっていると
生きているかもわからない
本当に人形のようだ

この小さな人形は
俺の世界で生きていればいい


「アラタ。ここで寝ると風邪をひくぞ」

腕を引っ張りあげ無理やり体を起こす

『ん・・・クロロ・・・おかえり』

むにゃむにゃと寝ぼけているアラタの
顎を掴み
口付けをし舌を深くいれる

『んんっ』

呼吸ができないほどの
キスをしてやれば
目が覚めたらしい

『っんはぁっ・・・』

「寝室で寝ろ」

『・・・はい』

少し怪訝な顔をしながらも
素直に従い部屋を出ていく
アラタを見る

(やはり他の女達とは違うな
何もかも・・・)

手放すにはおしいと
呟いた

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