▼ よるにまよわぬように
目が覚めると
クロロはもういなくなっていた
泣いたからか
少し目が開けにくい
重たい身体を起こし
リビングにむかう
家の中は静かで
誰の気配もなかった
キッチンで冷蔵庫をあけ
グレープフルーツジュースを口にする
少し苦味のある甘酸っぱいこの味が好きだ
もう今日は何もしたくない
とりあえずこのベタつく身体を
洗いたいとシャワーへ向かう
頭、身体をキレイにする
タオルを手に取って顔を
ごしごしと拭くと皮膚に
こすれて心地良い痛みが伝わった
シャワーを浴びれば気分は晴れるかと
思ったがそうでもなく
飲み物だけもち自室に籠る
ベットに横たわり
シーツにくるまる
(この身体を使って稼げってこと?
クロロがわかんない。)
『クロロの馬鹿』
そしてやってきた眠気に逆らわずに
瞼を閉じた
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