H×H | ナノ


▼ はみだしそうでこぼしそうで

クロロと出会って2年の月日がたった。


クロロがいなくても
地獄の特訓メニューは
言いつけ通り頑張った。
そのおかげか体力もつき
護身術も教えてもらえた。
普通の男の人になら勝てるだろう。


15歳になり背も少し伸びた
髪の毛はボブのまま
クロロが切ってくれてる

あ。あと胸も大きくなった。

買い物に行くくらいで
クロロ以外と関わることもなかった。
そうした方が嫌な思いもしないし
精神衛生上良かったのだ。

この2年クロロの役に立ってるかと
言われればNOだろう。

できることは体力があって
一般人に勝てるくらいの護身術。
クロロに勝てるわけもなく
幻影旅団の人達には手も足もでないのだろう
だからか会わしてもらったこともないし
そもそも幻影旅団の話すら聞かない。


こんな役に立たないあたしを
2年も住まわせてくれてる。

金銭面で少しでも負担を軽くしたいと
バイトを探してみたものの
13そこらの小娘を雇ってくれるとこもなく
雇ってもらえても男のオーナーやらに
迫られるの繰り返しで
そのたびに逃げては泣いて
護身術を習ってからはねじ伏せて
辞めてしまうパターン。

そんなことがあるたびに
クロロは慰めてくれて
「働かなくていい。ここで家事してるしな」
と言ってくれた。
厳しいのか甘いのかわからない。

だからあたしの仕事は
家事手伝い。家政婦みたいなもの。




アブラゼミがやかましく鳴く
蒸し暑い夏の午後


『あっついな〜』
ベランダに干した
洗濯物もこの暑さのおかけで
すぐに乾く
それをとりこむ

お日様のいい匂いに包まれた
洗濯物達。
今すぐこの洗濯物に埋もれて
お昼寝がしたい。

とりこんだ洗濯物を畳みながら
ソファーで難しい書物を読む
クロロに問いかける

『今日の予定は?』

「夜はでかける。アラタは
先に寝といて構わない。」

『りょーかい』

初めて一緒に寝てから
クロロがいる時は
一緒に寝るようになった。

いなくてもクロロのベットで
寝ることを許可されてるから
自分の部屋のベットなんか
全く使っていない。

だからといって
男女の関係なんかなく
本当に兄妹のような感じ。

兄がいたらクロロみたいな感じなのかな。

洗濯物の片付けも終わり
クロロの膝に寝転び
読書をするクロロを
じーっと見つめる

そんなあたしに気が散るのか
読んでた本をおデコに置いてきた

『あたしを本置きにしないでくださーい。』

「高さが丁度いい」

『おデコに跡がついちゃう。』

「ならどけ」

やだよーっとクロロのお腹に顔を埋めれば
優しく髪の毛を触ってくれた

触ってくれる手が気持ちよくて
ウトウトとしてきた
邪魔だろうなと頭の片隅に出てきたが
眠気に逆らわず意識をそっと手放した

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