H×H | ナノ


▼ めをとじて

クロロを見送り
役に立つためには
どうしたらいいだろうと
椅子に座りながら考える

盗賊なんだから
あたしも参加できるのかな?

自分自身の事を考える

今まで与えられ言われた通りに
勉強し身体を売られ
逆らわずに従ってきた

『あたしなーんにもない。』

中身が空っぽで
それを埋めようともせずに生きてきた

どうやったら飽きられずにいられるんだろう


うーんと
眉間に皺をよせ頭をかかえる

とりあえずクロロに
護身術でも習おっかな。
自分の身は自分で守れるように

それぐらいしか思い浮かばず
今日はもう思いつかないだろうと
気分転換に買い物にでも行く事にした

外に出るも
キレイに晴れ渡っている空
少し涼しくなってきた気温が
ちょうどいい。

ショッピングモールにつくと
品が良さそうなおじさんに声をかけられた

「お嬢ちゃん1人?」

『そうです・・・』

「おじさんとご飯でもどう?お小遣いあげるよ?」

ニヤリと笑うその姿は
今まで見てきた男達と一緒の顔
その顔の下には欲望が渦巻いてる

肩を触られると
ぞわりと嫌な感じがし
鳥肌がたった

『っっ!結構です!!!』

そう言って手を払いのけて走って
家に帰った

止まらずに走った
バタンと勢いよく扉を閉める

肩で息をし
ズルズルと座り込む

結局あたしは外に出ても
そういう風にしか見られない

この外見しか価値がないのだろうか




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