H×H | ナノ


▼ 気持ちを自覚

引っ張られる形で会場を後にする

ヒソカを途中で見掛けたら
彼はニヤニヤしながら手をふってきた

ホテルから出るとイルミの迎の車で
ホテルに向かう

怒っているのだろう
車内は沈黙を守っている

いつもなら自分から話かけるが
今日は部が悪い
ヒソカの提案に乗ってしまい
クロロにも会ってしまったのだ

捨てられるんじゃないかと
心が黒雲に覆われるようだった

窓からすれ違う車を見るしことでしか
不安から逃れる手段はなかった

ホテルにつくと抱きかかえられ
部屋へと向かう

部屋に入ると乱雑にソファーに落とされた

「きゃ、」

「何であそこにいたの?」

上から声が聞こえる
見上げると
いつも通り無表情だが
口調に怒気が混じる

あぁ怒っている

不安で目を伏せる
胃がキュッと痛む

どうせなら何も言いたくない
なかったことにしたい

しかし口を開かないわけにはいかないと
思い直し話し始める
口の中がカラカラで水分を求めている

「ヒソカがイルミの仕事みにいかない?って。
パートナーいないし。って。
イルミのこと知りたいと思って・・・」

「ふーん」

「女の人といるから気になって
頭ではわかってるけど
気持ちがなんかこう・・・
ん。なんて言うかわかんないけど・・・」

「だから泣きそうな顔してたんだ」

その言葉に驚ききょとんとする

だ か ら 泣 き そ う な 顔 し て た ん だ

頭の中で言葉が大きく響いた

やっと思考が追いつくと
そんな顔をしていたのかと
羞恥心が強まり体がほてる

「そ、そんな顔してない!!」

さっきまで怒っていたようなイルミだったが
何故だか少し機嫌が直ったようだ
目を細める、いたずらっぽく目の奥が光った気がした

「そう?俺にはそう見えたけどね。
俺があの女と一緒にいて
どう思ったの?」

イルミが女の人とキスしてる場面を
思い出しながら答える

「・・・・・・嫌だった。多分。
こんな気持ちなったの初めてだから
わからんないけど。。」

俯き両手でぎゅっとドレスを握る

「で?」

「なんだか他の人とキスとかしてほしくないと思った。」

「ふーん」

そういいながらイルミは
隣に座りファスナーに手をかける

「えっちょっ何?!」

怒ってたんだよね?!と問いかければ

「これヒソカが選んだやつでしょ?
目障り。シャワーしてきてよ。
脱がしてあげるから」

「じ、自分でできるってば!!」

サッと立ち上がり逃げるように風呂場に向かった

風呂場で丁寧に化粧を落とし
熱いお湯を浴びる

自分の負の感情まで流れてくれたらいいのに

イルミのことを考えると
胸がきゅっと締め付けられる感じがした

他の人に触れてほしくない
あたしにだけ触れてほしい

あぁこれが独占欲かと理解する。

イルミと過ごすおだやかな日々。
一緒にいると安心するのだ。

「あたしイルミのこと好きなんだ・・・」

そう呟くと
心臓がバクバクし顔がほてる

イルミの特別になりたい

これを伝えてこの関係が解消されてもいいや。
伝えないと何も変わらない。
受身で流されてきた人生からサヨナラしよう


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