▼ 準備の時間
「ククっそう言ってくれると思ったよ◆
ドレスで行かなくちゃ行けないから
用意しに行こう◇」
そう言いながらあたしを抱きかかえ
出ていこうとする
自分の格好を思い出し慌てる
「ちょっ!まだ化粧とかしてない!!寝起き!」
イルミとの行為が終ったて寝る前に
シャワーを浴びてはいるが
寝起きだ。髪の毛もボサボサで
寝巻きのワンピースだ。
「大丈夫さ◆」
「あたしが大丈夫じゃなーい!!」
と叫ぶが無視された
こうなったらされるがまま
抵抗なんて無意味だ
連れてこられたのは高そうなブティックで
きらびやかな内装
1人なら絶対に入らないような店で
やっと椅子に座れた
靴もはいておらず
ずっと抱きかかえられていたので
やっと椅子に座りヒソカから開放されたことに
ほっとした
「いらっしゃいませ。ヒソカ様」
「この子に似合いそうなドレスとアクセサリーと靴を。
あとヘアメイクもお願いするよ◇」
慣れた様子でオーダーする
あっという間にドレス、靴、アクセサリーが決まり
ヘアメイクも終了した。
「ヒソカ。どう?」
髪の毛と同じ漆黒のドレス
胸と背中ががっつりとあき
はちきれんばかりの大きな胸が目立つ
長めのデザインだがスリットが入っていて
ヒールも高いが慣れているか
よろけることもなく歩けた
髪の毛もアップにされており
普段隠れている白く細いうなじが見える
ワンポイント程度につけられいる
ヘアアクセサリーも申し分ないと
ヒソカは満足にニヤリと笑う
「いいじゃないか◇素敵だよ。
お手をどうぞお姫様。
さあ行こうか◆」
わざとらしく膝をつき
手を差し出す
少し戸惑いながらアラタは手をとり微笑む
そのまま店を後にする
「ありがとうございました」
と従業員が全員で見送られる
「あれヒソカ!お金!」
「支払い済みさ◆」
「うわー。紳士なヒソカ気持ち悪い」
クスクスと笑うとヒソカは目を細め
「クロロにもイルミにも渡したくなくなっちゃうな◆」
と小さく呟く
「ん?なんか言った?」
「何でもないよ◇」
訝しげにヒソカを見ながらも
エスコートされながら会場へと向かった
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