▼ ペテン師の訪問
イルミが教えてくれたあたしの家のこと
何も知らなかった自分の力のこと
あたしとセックスしたら
運とか体調とか良くなるんだって
アゲマンってやつか!
少しびっくりしたけど
イルミにしか使いたくないと単純に思った
実家になんか同情も興味もない
そのまんま父親とかいう糞野郎も
死んでくれてればいいのに
そんなことを知っても
毎日が変わるわけじゃない
イルミといつも通り過ごし
朝方見送って二度寝
起きたらご飯を食べて
本を読んだりして過ごし
イルミが来るという毎日。
クロロと再会した日から
絶賛ヒキコモリ中
イルミも来てくれるし
特に不満もない
「やぁ◆」
ただたまに現れる
ペテン師ピエロ野郎が気に食わない。
「早く出ていって!イルミいない時にこないでよ!」
いつもイルミのいない時に現れる
いちいち報告もしてないけど
イルミのことだわかってるはず
「そんな嫌がるなよ◆今日はでかけようと思ってね」
嫌な態度をとっても気にしていない様子
ソファーで足を組みくつろぐピエロ
ただ今日はいつものピエロルックではなく
顔に変な化粧もしてない
どこからどうみてもただのイケメン。
上品な光沢を放つグレーのスーツ
どこかの貴族にでも見える上等な
スーツを着こなしている
白のシャツにインパクト柄のタイ
個性を小物に出してくるとこがヒソカらしい
「いや。しかもその格好何?ギャグ?」
ふんっと鼻で笑ってやるが
いつものようにニヤニヤしだした
「イルミの仕事を見学に行かないかい?◇」
その言葉にぴくりと反応する
「え?イルミの?」
「そう。今日はパーティ会場で
仕事みたいなんだ◆
僕も仕事でそこに行くんだけど
パートナーがいなくてね。
君を誘いに来たんだ◇」
どうだい?と問いかける
出会ってからこれまで
イルミの仕事を見たことなんかない。
今まで邪険にしていた態度から
しっぽをふる子犬の様な態度になった
「」行きたい!!!」
イルミが仕事でどんな顔をするのか
気になるし好奇心には勝てない
(イルミもパートナーを連れて行ってるのかな。)
チクリと傷んだ気持ちには気づかないふりをした。
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