H×H | ナノ


▼ 調べもの

家に帰るとすぐミルキの部屋に行く

「ミル。アラタの家について詳しく調べて。すぐ。」

ノックもなしにドアを開けると
ミルキはビクッと体を強ばらした

パソコンを見ると何かゲームをしていたらしい

「兄貴!ノックぐらいしろよ!
後忙しいから後回しでもいい?」

「今すぐして。報酬渡すから。わかった?」

有無を言わせない雰囲気に
ミルキは額から汗が吹き出る

「わかった!わかった!
このゲームしたらすぐやるよ!」

イルミが棚に飾ってあるフィギアを手に取る

「すぐ」

フィギアを持つ手に力を入れる
ピキっと嫌な音がした

「す・・・すぐやるから!10分で調べるから!
部屋の物に触らないでよ!」


部屋を見回すと壁には棚がたくさんついており
いろんな女の子のフィギアがあった

(変な部屋。)

こんな部屋でよく生活してられるなと思っていたら

黒髪のフィギアを見つけた

長い黒髪にタレ目で制服を着ている
華奢な身体にはちきれそうな胸

アラタみたい

と手にとりマジマジみていると
調べものが終わったらしいミルキが声をかけてきた

「兄貴終わったぜ!ってそれ俺が今一番気に入ってるやつ・・・!!!壊すなよ!」

アラタに似てるこのフィギアが最近のお気に入りらしい


「ふーん」

持っていたフィギアを握りつぶす

「ぎゃっ!!高いのに・・・!!!」

「・・・何?」



怒り出したい気持ちがあるが
イルミには勝てないので黙るしかない

「そ、それにしても兄貴、
アラタって奴の家すげーな。
その家に産まれた女は力があって
ヤったら運気とか上がるらしーぜ!
そんな奴となら俺もっ・・・」

ぐしゃ、ぐしゃっ

フィギアを何体か手に持ち潰していく

「なんて?」

見るからに慌てふためくミルキ

「な、何でもないです!
早く出ていってくれよ!」

もうこれ以上壊されては堪らないと
出ていくように懇願する

「じゃあ報酬は振り込んどくから」

パタンとドアが閉まる

イルミが出ていった後部屋を見渡すと
数10体のフィギアが潰れていた


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