H×H | ナノ


▼ 感情の変化

「あ、・・・っいくっ、
イルミ、イルミっ」
そう言いながらキスをせがむように
首に手を回してくる

それに応えキスをしてやる

「っ俺も、」

欲を吐き出した瞬間
アラタの意識も遠のいたらしい

前までキスなんてせがんだりしなかったのに
可愛いからいいけどね


事後処理をして
アラタの服を脱がし風呂場へ向かう

洗ってやり身体を拭いてバスローブを着せて
ベッドに寝かせる

(こんだけしても起きないとか変なの)

そして自分も汗を流そうと風呂場へ戻る

あの様子だとしばらく起きないだろうと
湯船に浸かる

クロロが言ってたアラタの家系の話を思い出す

確かにアラタとヤると体調だけじゃなく
ややこしい仕事で怪我をしなかったり
運も上がっているみたいだ

偶然だと思っていたが
アラタの力だとすると納得はできる

クロロが飼い主だったことには苛立つけど
良い情報をもらった

(帰ったらすぐミルキに調べさせるか)

家系ということは
そういうことを生業としている?
アラタもさせられていた?
これは本人に聞いてみたらいいや。

湯船をでて髪、身体を洗う

アラタと出会って数ヶ月
そんなに時はたっていないが
手放す気なんてない
誰にも渡す気なんかない

他の女なんかいらない

そんな事を考え
ふと動きが止まる

ん?
俺アラタを女として見てるの?


自分に従順で愛玩動物として
飼っていたはずなのに
いつの間にか[女]という認識に変わっていた

風呂から出て
アラタを見に行くとまだ寝ていた

観察するように見つめる

眠っているとまだ少し幼さが残る

自分と同じ黒髪
長い睫毛、白い肌
鼻は高く
ぷっくりした形の良い赤い唇
華奢な体に不釣り合いな大きな胸

出会った時は[悪くない]と
思っただけだがこうしてみると
人形のようだ。
美術品などが好きなクロロが
飼っていたのも頷ける

そっと髪の毛に触れてみる
痛みのない綺麗な髪

そっと唇に触れるだけのキスをする


今まで抱くことのなかった感情が
芽生えてる気がした



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