H×H | ナノ


▼ 自分の価値

「単刀直入に言う。アラタを渡してほしい。
手放すには惜しいんだ。」

「無理。逃げられたくせに。」

「お前なら他に女なんか拾えるだろ?」

「クロロが他の女にすれば?」

喋るなと言われてるので
この2人のやり取りを見てるしかできない

あたしを抱きしめるイルミの力が強くなって
少し痛いけど独占欲みたいでそれすら嬉しい

「・・・そいつの能力に気がついてるのか?」

「能力?」

「そいつとヤったら身体の調子が良くならないか?」

「・・・」

「それがそいつの能力だ」

「どういう事?
俺が気付かないってことは念じゃないよね?」

お前知ってたの?というような目で
イルミに睨まれたがあたしも初耳だ

びっくりして首を激しく横に振るしかできない

「そいつの家系の女はそういう体質みたいだ。
本人は無自覚だがな。」

「何それ!なんで言ってくれなかったの?!」

勢いよくツッコミをいれてしまった
喋るなと言われてた事を思い出す

気がついた時にはもう遅い
後の祭りだ。
イルミの目が怖い

「喋るなって言ったよね。後でお仕置きだから。」

あぁ。怖い。
イルミはあたしの髪を触りながらクロロに聞く

「その事を何故俺にバラした?メリットないじゃん」

「気付いて側に置いてると思っていたが・・・
本当に愛玩動物として置いてるのか。」

クロロはあたしが気が付かずに
利用されてると思ってたのか
騙されてるって分かったら
あたしが離れて行くと思ったんだ
見た目と違ってほんと腹黒い

そう思い苦笑する

「アラタの過去に興味ないから
ある程度のことしか調べてなかった。
貴重な情報どうも。余計手放せないよ。
アラタの未来は俺だけのもの。
クロロにはくれてやらない」

少しの沈黙のあと
クロロが口開く

「・・・今日は一旦引く。会えて良かった。アラタまたな。」

「またとかないから。早く帰りなよ」

「ははっ。イルミが嫌になったらいつでも帰ってこい」

そう言って帰って行った



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