H×H | ナノ


▼ ぼくの気分じゃなくて

「アラタ、起きろ。」

ペチペチと頬を叩かれ
目が覚めていく

「んー、まだ眠たい。」

「俺はでかけんだよ。
お前も行くぞ。ここに1人にしてたら
ヒソカの野郎がくるだろ。」

「うー、べつにいいじゃんー」

シーツに潜り込もうとするあたしを
ベッドから引きはがすように
フィンに抱きかかえられた
目を擦りながら睨みつける

「フィンのばか」

「うるせぇ。ガキ。」

睨みつけるくらいじゃ動揺しないフィンに
一泡吹かせてやりたくなった

フィンの頬に手を添えて思いきり
噛み付くように唇を重ね
舌を思いきりねじ込めば
目を開いたままフィンが固まった

そのまま胸を押して
飛び降りれば簡単に腕から
抜け出すことが出来た

「あ、くそっ!」

「フィンのバーカ!」

面白いほどにうまくいき
走り出そうとしたら
思いきり硬いものにぶつかり
弾き飛ばされる

「いったぁ・・・」

ぶつかったものを見上げれば
ニコニコと笑みを浮かべ
シャルナークが立っていた
そしてその後ろにはクロロがいる

「アラタ、堂々と浮気とはいい度胸してるね。」

「違うぞ!俺は何もしてねぇ!」

フィンが慌てて否定している
シャルナークは笑みを浮かべたまま
あたしだけを見ながらフィンに話かける

「フィンクス、もう行きなよ。
でかけるんでしょ。アラタは俺と団長が
見とくからさ。」

「お、おう。」

横を通って行くフィンについて行きたいと
心の底から思ったがこの笑みからは逃れられない

「アラタ、弁解は?」

「別に。フィンに嫌がらせしようとしただけ。
キスぐらいどうってことないでしょ。」

「いや!浮気だろ!どう考えても!」

「そんなことシャルナークに言われたくない!
携帯に女の子の名前いっぱいあるの
知ってるんだからね!」

「う、俺は1人に絞ってないからいいの!」

「屁理屈!」

ギャーギャーと言い合ってると
大きな手が身体を持ち上げた

「アラタ」

今まで黙っていたクロロが口を開く

「なに。」

「お前は頭悪くない。
ただ遊びすぎだ。部屋に行くぞ。」

「・・・眠たい」

「終わったら寝かせてやる」

その言葉だけでこの後の何が起こるかわかる
むちゃくちゃに抱く気だ

部屋につくといつものクロロの匂いではない
甘い匂いが鼻をくすぐった

「甘い匂い」

「お前が気にすることじゃない。」

女と会ってきたのかだろうか
でも昔みたいに悲しい気持ちにはならない

「シャワー浴びてよ。」

「ほかの女の匂いがしたら不満か。
いつからそんなに我儘になったんだ?」

怒ったのかベッドへと投げられ
上へ乗っかられる額のバンダナを外し
一瞬でベッドへと縛りつけられる

「恋人なんて、うそでしょ。」

「ほう、何故そう思う。」

「恋人はこんなことしない。」

「恋人なんていた事ないだろう。
何がわかる?これが俺の愛し方だ。」

「・・・やだ」

「お前に拒否権などない。
俺がしたい時に股を開けばいい。」

それじゃただの道具だ
そう言葉にしたいのにぐっと我慢する

「フィンクスに抱かれたのか?」

「そんなことあるわけない。」

「そうだな。アイツが俺のモノを
抱くわけがないな。」

首に手がかかる
クロロは行為中に首を締めていく
いつか本当に殺されるのではないのだろうか

「俺が怖いか?」

「怖く、ない」

「ふ、そうか。」

首を締められたままキスをされた

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