H×H | ナノ


▼ 変態ピエロ

イルミと出会って二ヶ月がたった
もう10月になり長袖が丁度いい

イルミとの生活は変わらず

この前初めて一緒にでかけた
街の女の子たちはイルミを
キャッキャッとはしゃぎながら見ていたし
その横のあたしのことは無視か睨むかの二択

男達はあたしを見たらイルミが
すごい睨むから目も合わない

恋人同士ではないけど
手を繋いだりキスをしたり
すごく自然にする

出会った頃よりイルミは
過保護になった気がする

それでも心地いい
自分だけを見てくれてる気がして。
もしかしたら本当は恋人とかいるかもしれない
でも詮索なんかしない
この心地よい関係が終わってしまうのが怖いから

極たまに女ものの香水の匂いがすることがあるけど
その日のイルミはいつもより激しく抱いてくる。

少しチクリと胸が痛い気がするけど
ご主人様を独占したいっていうペットの気持ちだろうと
言い聞かせる。

イルミに従順でいれば捨てられることもないだろう

イルミとの距離ここでの生活が
あたしの全て。




激しく抱かれた次の日は
いつもお昼頃に目が覚める

イルミは朝方帰っていった

さすがにお腹が空いたので
冷蔵庫の中を見ようと
リビングに向かう

リビングのソファーにありえない人物の姿を見つける

「なんでいるの」

この前、出会ったピエロの服をきた
ヒソカが自分の部屋かのように
座っていた

「やぁ◇おはよう」

ククっと笑っているその顔を睨みつける

「なんでいるの」

「奇術師に不可能はないの◇」

もう気にしないようにしよう
冷蔵庫からサラダを取り出し
オレンジュースをコップにいれる
テーブルに置き食べながら

あとからイルミに知られるのもめんどくさいと思い
リビングに置きっぱなしの携帯から
イルミにヒソカが部屋にいると
メールをした

するとすぐに電話がきた

【何で部屋にあげるの】
怒ったような声
「あげてない。起きたらいたの。きもい。」

すると後ろからスッと電話を取り上げられた

「イルミちょっとアラタとお出かけするよ◇」
と言い電話を切ってしまった

「ちょっと勝手に切らないでよ!」

と取り返そうとするが
上にあげられてしまいとれない

すぐに鳴り出す電話
ヒソカは電源を切ってしまう

「早く食べて僕とでかけようよ◆」

「やだ。あたし知らない人とでかけるの無理」

「ひどいな。もう知り合いじゃないか◆」

無視しながら黙々とサラダを食べる

「ねぇ。前の飼い主が君を探してるんだ◇」

食べていた手がとまりヒソカを見る

ニヤニヤしている

「知らない。あたしには関係ない」

「僕が君を見つけたなんて教えてないけど
会いたくないかい?◇」

「会いたくないよ。興味ない。」

「そう。向こうは必死で探してるよ◇」

「ここの事イルミの事言わないでよ。
あと前の人が探してることもイルミに言わないで。」

「おや◆思ったよりイルミのこと好きなんだね」

ヒソカと喋っているとイライラする。
もう話したくないと思いサラダを食べることに
集中する。

顔を見なくてもわかる。
絶対ニヤニヤしてる。

サラダを食べ終え
洗い物をしていると
ヒソカが寄ってきて
あたしの髪の毛を触る

(きもいきもいきもい)

ぞわりと鳥肌が立つ

殴りたいけどイルミとの約束もあるし抵抗しない

「早く出掛けようか◇
早くしないと僕の口が滑っちゃうかもしれないよ◆」

この台詞にイライラするし
こんな奴に脅されてる自分にもイライラする。

素早くシャワーをして服を着替え化粧すると
わざとらしい動作で手を取ってくる

「さぁ行こうか◆」



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