H×H | ナノ


▼ 逢い引き

熱くなった身体を誤魔化すように
イルミの手を振りほどこうとするが
ビクともしない

「クロロとどういう関係・・・?」

「クロロの仕事仲間。」

仕事仲間という言葉はほっとした
もしクロロに恨みを持っているなら
すぐにみんなを呼ばなければいけない

「今、クロロいないよ。」

「知ってる。だからアラタを見に来た。」

「あたし?」

首を傾げていると腕を引っ張られ唇に柔らかい感触
すぐにキスをされたことに気がつきイルミを睨みつけた

「っ!なに!」

「なんとなく。」

「はぁ?!」

イルミはなんとなくで女にキスをするのだろうか
訝しげに見ていると
イルミはどこか満足そうだった

「じゃ、今日は帰る。
俺が来たことクロロには内緒ね。」

ゆっくりと地面へと降ろされる
まるで大切に扱われいるのかと思うほどに丁寧だった

「じゃぁ、またね。」

「あっ、イルミっ!また・・・っ」

言い終える前にすぐに
闇に紛れて消えていった
急に現れて急に消える
もしかして今のは夢だろうか

腕の熱さと唇の感触を思い出して顔が火照る

「いや、夢じゃない・・・。
また、来るのかな・・・?」

火照った顔をペチンと手のひらで叩き
アジトへと戻った

◇◇◇

口元が自然に上がってしまう

自分で探すとすぐにアジトは見つけることが出来た

あの執事は使えない
帰ったら何かしらの罰則を与えなければ

アラタがクロロに抱かれていると思うと
苛立つが今は連れて帰る時期じゃない
自分からこちらに来るようにしなければ
意味がないのだ

久しぶりに心が満たされていくのを感じた

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