H×H | ナノ


▼ 過去の自分

目が覚めて知らない部屋で驚いたが
飛び起きて何も身につけてないことに気が付き
ベッドの中へと戻ると同じタイミングで扉が開く

怖々見ていると入ってきたのはクロロだった
それに安堵したのと

「クロロ、ここどこ・・・?
あたしの服がないの。」

クロロはベッドに座り頭を撫でてくる
クロロを見ているとなんだか違和感があった

「クロロ、なんか違う・・・?」

頭にあるクロロは青年といった感じだったのに
今はなんだか少し大人っぽくなった気がする

「ここは今寝床としている場所だ。
アラタ、何歳かわかるか?」

「何言ってるの?13だけど・・・?」

「お前は高熱でずっと寝ていたんだ。
後遺症で記憶が曖昧かもしれないが
お前は19になっている。
身体も成長しているだろ?」

「え・・・?」

そっとシーツに包まる自分の身体を見てみると
確かに胸も大きくなり身体もまるびを帯びて
女性らしい体になっている気がした

「う、わっ6年も記憶がないの・・・?」

「・・・俺とお前は恋人同士だった。
それも忘れたか?」

ぐっ、と近づいてきたクロロの顔に思わず体を離すと
腕を掴まれあっという間にクロロの腕の中にいて
耳元で逃げるな、と囁かれる
かたまったままクロロの腕の中で大人しくしていると
頭にキスをされた

「お前の家のことは知ってる。
もうあの家もない。お前がその手で終わらせた。」

家の事をクロロが平然と口すること、
その家がもうない、しかも潰したのは自分だということに
目を丸くする

「あたしが・・・?そんな力なんかないのに、」

「この数年で培ったものだ。
ゆっくり思い出していけばいい。」

復讐でもしたのだろうか
あの父親も自分がこの手で殺したのか

「悲しいか?」

「・・・ううん。それはない。
あの家に思い入れなんてないもの。
あたし、この6年ずっとクロロといたの?」

「あぁ。まぁ、ゆっくり思い出せばいい。」

聞きたいことはいっぱいあったが口を閉じた
なんとなく今は聞いてはいけない気がした

19のあたしはいったいどうやって
生きてきたのだろう


prev / next

[ back to top ]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -