▼ 太陽のように
ヒソカがいない間に部屋を出る
なんとなく街を歩いている
キルアとゴンがいた
あと、見たことがない小さな少年
「キールア!!」
「うわっ!!!」
「あ!アラタさん!」
素早くかけより後ろから抱きつく
いつの間にかあたしより少しだけ
背が高くなっているのが悔しい
「離れ、ろ!!!」
引き剥がされた
「ふーん。あたしが抱きつくまで
気が付かないなんてまだまだだね。」
ヨシヨシと頭を撫でれれば
拗ねたような顔がかわいい
「うるせーな!気抜いてただけだ!」
「あの、この女性はどなたッスか?」
怖々と少年が聞いてくる
「初めまして!アラタっていうの。
キルアの彼女。」
「え!彼女さんッスか!?
ズシというッス!よろしくッス!」
「バーカ!アラタはオレの兄貴の女!!」
「ふふ、可愛くてついついからかいたくなっちゃった。」
ごめんねと笑えば顔を真っ赤にしていて可愛らしい
そんな事を考えているとキルアがズシくんと
あたしの間に割って入る
「おい!ズシまで誑し込むんじゃねーぞ!」
「までって!ひどいなー!
ねね!今からどこいくの??」
修行にでも向かうであろうことは分かったいるけど
何も知らないと言うふうに尋ねる
3人は目配せをしてキルアがため息をついた
「師匠のとこ。来んなって言っても来るんだろ。」
「さすが!わかってる!
じゃ、いこー!」
キルアの腕に掴まると
照れたように顔を背けるが振り払いはしない
「キルアって本当にアラタさんには優しいよね!」
「はぁ?!優しくなんかねーし!」
「だって腕組んでるじゃん!」
ウンウンとズシくんも頷いていた
チッと舌打ちが聞こえたが気にしない
◇◇◇
「初めまして!アラタです。
キルアがお世話になってます。」
深々と頭を下げるとメガネをかた男性も
ニコニコして頭を下げてくる
シャツはだらしなく出ているが
悪い人間ではなさそうでほっとした
「私はウイングといいます。いえいえ。
キルアくんの才能には驚かされています。」
「本当ですか?!
あたしのキルアは
やっぱり才能ありますよね!
これからも御指導お願いします!」
気がつけば手を握りしめていて
ウイングさんが唖然としている
あれ?と首を傾げると
ハッと我に返ったようにズレたメガネを直す
「・・・キルアくんはお姉さんとあまり似てないんですね」
「姉貴じゃねーよ。アラタに惚れるなよ!
兄貴の彼女だし。バレたら怖ーから!」
バシッとウイングさんと握りあっていた手を叩かれた
「そうなんですね。てっきりお姉さんかと・・・
すみません。アラタさん。」
「弟みたいなものなんで気にしないで下さい。」
「アラタも猫かぶんなよ!」
キルアは敬語で話すのが気に入らないらしい
シャーっと威嚇する猫のような
キルアに思わず笑ってしまった
なんだか心が温まる時間だった
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