H×H | ナノ


▼ 憎む心は美しい

「やめ、やめてくれっ」

そんな願いが叶うわけないでしょ

あたしがやめてとねがっても
やめなかったくせに

目の前が赤く染まる

ナイフで脂肪で固められてる体を切り裂いた

一気に殺すなんてしない
致命傷を与えて放置する
じわじわと死が迫っているのを感じればいい

3人目を始末し終え返り血を落とすために
部屋に備え付けられてるシャワーを浴びる
こんな部屋が用意されてるということは
このパーティーはやっぱりそういう事なんだろう

シャワーからあがるとヒソカが
バスタオルを持って待ち構えていた

「アラタ、やるじゃないか。
ちゃんと清算できたんだね」

「うるさい」

立っているとヒソカが
バスタオルで体を拭いてくる
優しく壊れものを扱うように

「自分でできる」

「気にしないで◇」

気にしないでという台詞はおかしい
恥ずかしさもないのでそのままにしておく事にした
決して人を殺して楽しいと思うわけではないが
自分を犯してきた男達を追い詰めていくのは笑えた

思い出してクスクスと笑いが漏れる
身体を拭くヒソカと目が合うと
愉しそうに口元に笑みを作っていた

「いいねェ◇やっぱり才能がある。
このまま、僕といたら皆殺せるよ。
君を好きにしてた人たちのリストもあるしね」

そんなものどこで調べてくるのか
内心舌打ちをする

「ヒソカといるのはいや」

「つれないな◇」

拭き終えたタオルを身体に巻かれ
シャワールームからでると
ヒソカに向かって何かが飛んできたのと
同時にもう1度シャワールームへと押し戻された
文句を言おうとドアを開けようとするがびくともしない

「何してんの?」

大声を出そうとした時に聞こえた
その声はずっと聞きたかった愛しい人の声

「やぁ◇」

「全員、俺の獲物なんだけど」

「ヤったのは僕じゃないよ◇
綺麗だっただろ?」

「・・・アラタいるでしょ」

「クク、そうだよ。
彼女やっぱりいいね◆」

「余計な事しないでくれる?」

「自分の後始末ぐらい
させてあげなきゃ可哀想だろ」

「俺の仕事なんだけど」

「君がわざわざ仕事を選んだんだろ」

話してる内容はよくわからない
ただ同じ場所にイルミがいる
それだけで嬉しい

「アラタ」

イルミの声が自分に向き応えようとすると
ヒソカに遮られた

「君、仕事まだ終わってないんだろ?
仕事が終わるまで面倒を見てあげるから
さっさっと終わらしてくれば?」

「・・・アラタに何かしたら殺すよ」

「はいはい◆」

そのままイルミの気配はなくなった

ゆっくりとドアが開くとヒソカは呆れたように笑う

「やっぱり今会わせなくてよかった◇
そんな顔見たらイルミは連れて帰るだろうね◆」



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