H×H | ナノ


▼ 反省会

シャワーから出てバスローブで
リビングに行くとソファにはイルミがいた

「あ、おかえりー」

「うん。」

イルミは膝の上を叩く
これは膝の上にこいという合図だ
もちろん喜んで膝の上に座る

「イルミも今日買い物してたの?」

「ううん。アラタみてた。」

「えっ!」

「初めてのとこだし。」

気が付かなかった?と首をかしげる

「気付くわけないじゃん!
エスパーじゃないし!
もぅ!それなら一緒に行きたかった!」

と頬を膨らますと大きな手が頭を撫でる

「そうなの?じゃあ今度一緒にいこう
・・・でも今日のあれはだめだね」
空気がピリっとする

「ぇ、どれ?」

「ヒソカに回し蹴りしたこと。」

「つい気持ち悪くて。
イルミの知り合いなのに失礼なことしちゃったよね。」

ごめんなさい。と俯くと
上からため息が聞こえた

「気持ち悪いし蹴りたくなる気持ちはわかる。
勝てない相手とは戦わないこと。
わかった?」

ん?気持ち悪いって言った。
ヒソカのことを蹴ったから怒ってるんじゃないの?

「ヒソカに回し蹴りしたことを怒ってるんだよね?」

更に深くため息をつかれる
「勝てない相手に挑んだ事を怒ってる」

「え!そこ?」

「当たり前でしょ。
ヒソカなんかどうなってもいいけど
アラタが傷つくのは困る。わかった?」

怒るとこそこなんだと思ったけど
心配してくれるのは純粋に嬉しい

「わかった。」

わかったと言うと緊張していた空気が少し緩む

「それにしてもアラタ。筋は良かったよ。
あんなことできるんだね」

「前の人に身を守るために少し教わったの。」

「ふぅん」

和らいだ空気がまた重くなる
前の飼い主の話は禁句らしい

イルミが口元に手をあて黙る

「これ見える?」
と上を指さす

「え?上?」
と天井を見上げるが
何もない

「見えないのか。」

「念?」

首を傾げると
イルミが少し目を見開いた

「使えないのに知ってるの?」

「うん。前の人も使ってた。
でもそれは教えてもらってない。
だから精孔も開いてないよ。」

教えて貰う前に出ちゃったしと笑うが
一層、空気は重くなっていく

「昔の飼い主の話。なんか、ムカつく。」

イルミが呟いた


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