H×H | ナノ


▼ ピエロに捧げる

「イル!」

パーティーの時とは違う
ジーパンにシャツというラフな格好の女
駆け寄ってくると腕にまとわりついてくる

「俺見合いする気ないんだけど」

「もう!そんな事言わないで?
私と結婚したらゾルディック家には
暗殺者の嫁ができるし
私とイルミの子どもは
強い子になると思うわ!
それに・・・愛人くらいいていいのよ?」

「は?」

「あの子の事よ。
別に外に女がいてもいいの。
私が正妻で帰ってきてくれれば。」

外に女がいてもいいなんて
思っていないのはすぐにわかる
思っていたらアラタを傷つける事など
言わないはずだ


そのまま何も言わずにいると
アナンに腕を引かれる
着いていけば豪華なホテルへと着く
元から予約していたらしく
すぐに部屋へと通される

ソファーの腰掛けると
隣に座り寄り掛かってくる

「ねぇ、ここ覚えてる?
イルミが抱いてくれたホテルよ」

あぁそう言えばこの女は
俺が初めてだった
三年前ぐらいだっただろうか

「そ。
で、あれから他の男とはヤれてんの?」

「・・・酷いこと聞くのね
仕事ですることもあるけど
プライベートではしてないわ」

「そ」

「ねぇ、イルミが教えてくれた
テクニック上手くなったのよ?
試してみる?」

アナンは立ち上がり
ジーパンを脱ぎ
シャツのボタンをはずしていく

露わにされていく身体を
ただほおずえをつきながら眺めていた
アラタ以外の女を抱くなんて
今はそんな気も起きない

「ね、たまには
違う女もいいでしょ?」

下着も全て脱ぎ裸になったアナンは
膝に手を置き顔を近づけてくる

「お前を俺が好きで抱いたと思ってるわけ?」

「え?」

「18にもなってハニートラップも
できないって嘆いていたお前の親が
俺に依頼してきたわけ
『娘に手ほどきしてくれ』って」

「な、なにそれ」

「暗殺者が処女とか大事にしてても
いいことないでしょ
出会いから抱くまでの過程も
大切にしてくれって言うからさ
めんどくさいけど。
一応は大事にされててよかったね」

「そ、それでも」

「それでも?」

「私は、イルが好きなの」

唇が押し当てられる
アラタとは何度もしたくなるこの行為も
やはり他の人間には何も感じない

「もう1度抱いて?
そしたら好きになるかもしれないでしょ?」

「勃たない」

「え、?」

「お前じゃ勃たない
俺1度抱いた女って興味ないんだよね」

「・・・あの子は?」

「お前に関係ない」

針を取り出しこめかみに刺し気絶させる
こんな攻撃も避けられないなんて
暗殺者だとしても二流以下だ

携帯を取り出し電話をかけると
ワンコール以内で出る

【なんだい◆】

「抱いて欲しいって女がいるんだけど」

【・・・それで僕に?】

「俺抱く気ないしね。
好きにしてくれていいよ
あ、でも殺さないでよ?
アラタを侮辱した女だから
俺が殺すし」

【・・・君、酷いね】

「ヒソカに言われたくないね
じゃ、先に帰るから後はよろしく」

ヒソカに場所を伝え電話を切る

裸のまま横たわる女を
そのままにして部屋から出る

ヒソカの性癖なんて知らないが
ろくな事はないだろう



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