H×H | ナノ


▼ 思ったって辛くたって

シャワーから上がっても
まだフィンクスの姿はなかった


部屋に戻り携帯を見てみると
イルミからメールがきていた。

【何してんの?】

昨日の夜にきていたメールに返信する

【ごめん。寝てたー!】

するとすぐに部屋に着信音が響く

[おはよ]

なんだか

「おはよ。本当にごめんね。試験は大丈夫?」

[大丈夫。しばらくは土の中かな]

「え!そんな試験があるの?」

[違う。期限までやることないから
土の中にいるだけ]

「土の中?え?」

言われてみればなんだか
声がこもっている気がする

[それよりクロロから仕事の話聞いてる?]

「あーパーティーについていくだけでしょ?」

[それだけ?]

「うん。それしかまだ聞いてない」

[・・・行くのやめたら?]

少しの沈黙の後に唐突に出た言葉

「どうして?」

[べつに。なんとなく]

「心配しすぎ!ちゃんと上手くやるから!」

[嫌な感じがしたらすぐ逃げなよ]

「わかった」

それじゃまたメールしといてと言って
電話が終わる。

嫌な感じってなんだろう

そんな疑問もフィンクスの
「帰ったぞー!」の声で
すぐに消えた

おかえりー!とリビングまで行くと
フィンクスが大量の食材をテーブルに
置いている所だった。

「うっわー大量だね・・・」

「何買ったらいいかわかんねーから
適当に買ってきたんだが
だめだったか?」

オリーブオイルが2本ある
本当にわからなかったんだな
なんて思った。

「いや、大丈夫!あたし料理できるし
無駄にしないよ!」

「んなら、とっとっと飯くおーぜ!」

とりあえず食材をしまい
目玉焼きにトーストとサラダをさっと作り
テーブルに並べる

「おーなんか朝って感じだな!」

なんて言いながら
ぱくぱくと口の中へ消えていく食材達。
簡単な物しかないのに
うめぇ!と食べてくれるフィンクスに
ふふっと微笑んでしまう

「フィンクス今日は何するの?」

「あー今日は・・・」

急にソワソワとし始める

「用事?」

「まーそんなとこだな」

「ふぅん。あたしはでかけようかな」

「それはダメな事になってる。
悪ぃが大人しくしといてくれるか?」

「んー・・・わかった。」


ご飯を食べ終わり
洗い物をしようとすると
フィンクスが飯作ってくれたからと
代わりにやってくれた。

強面なのに優しいなんて
ギャップが凄い。
女の子にモテるだろうななんて
考えながら部屋へと戻る。

とりあえずは
イルミに叱られないように
念の修行をすることにした。

prev / next

[ back to top ]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -