H×H | ナノ


▼ 情けをかけてみたけれど

クロロにアラタと同じ家にいるなとは言ったけど
まさか他の団員に渡すなんてね
女じゃないところがムカつく

目の前のターゲットの
相手をしながらそんなことを考える

「た、たのむ!!プレートは渡す!
ヒソカと戦わせてほしい!」

その言葉にトドメをさそうとした手を止める

まーコイツ死ぬし
プレートさえ手に入ればいっか

プレートを受け取り
ヒソカがいるであろう方向を指差す

ヒソカの方へと走って行くのを見送った

めんどくさいけど一応ついて行くか

ついた頃には男が必死で
ヒソカとの戦いを
申し込んでいたが相手にされず

「ボクさぁ…
死人に興味ないんだよね
キミもう死んでるよ 
目が バイバイ」

その言葉に最後の力を振り絞り
ヒソカへと向かっていく男に
針を投げた


「ゴメンゴメン」

ガサガサと茂みから出る

「油断してて逃がしちゃったよ」

「ウソばっかり
どうせこいつに
“死にゆくオレの最後の願いを”
とか泣きつかれたんだろ?
どうでもいい敵に情けをかけるのやめなよ」

はぁと溜息をつくヒソカ

「だってさ───かわいそうだったから 
どうせ本当に死ぬ人だし
ヒソカだってたまにやるだろ 
相手にとどめささないで帰っちゃったりさ」

「ボクはちゃんと相手を選ぶよ
今殺すにはもったいない人だけ生かすわけ」

ふーんと適当に相槌をうつ

「あ で プレートは?」

「あるよ
これでオレは6点になったから 
こっちはいらないや
あげるよ」

ポケットから取り出しヒソカに投げ渡す

「これ誰の?」

「俺を銃で狙ってた奴のプレート 
こいつはムカついたからすぐ殺しちゃった」

アラタとの電話邪魔されたしね
と顔に刺さった針を抜く

骨の軋む音を響かせながら顔を元に戻す

「うーん
何度見ても面白い」

「やってる方はけっこうツライんだよね。
あ─すっきりした」

そのままヒソカの横の土を
掘り起こし中へと入る

「じゃ 
オレ期日(リミット)まで
寝るから 
がんばってね──
おやすみ」

「アラタはどうするんだい?◆」

「電話ぐらいするよ
じゃあね」

土の中に潜り目を閉じた



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