H×H | ナノ


▼ 暗闇の中の希望

帰りも抱きかかえられて帰ってきた
マンション前で降ろされたあたしの顔は
青白いだろう

「うぇー気持ち悪い・・・」

「よえーなぁ!!」

フラフラするあたしの肩を支え
家へと戻る

あたしが使っていいとされた部屋に
荷物を持ち込み
買った物を並べてみると
やはり露出が激しいものばかりで
最後にフィンクスが手に取っていた数点も
背中が大きく開いているものや
横が開いていたりする服だった

携帯でイルミにメールで
事の成り行きを告げると

【夜電話する】

と返事が来た。

あーこれは怒ってる
クロロに預けたはずの日に
すぐに違う人のとこに
しかも男のとこだもん

どうしよう。
もういらないなんて言われたら・・・

そんな事を考えると目に涙がたまる

1人じゃ寂しくなってしまい
リビングに行ってみると
フィンクスが上半身裸で
腕立て伏せをしていた

「フィンクス」

「あ?」

こちらを見ずに腕立てを続けてはいるが
話をしてくれる気はあるらしい

「イルミ怒ってる」

「なんでだよ?」

「わかんないけど
フィンクスのとこに来たからかも」

「それはお前のせいじゃねーだろ」

そんな事言っても
油断して攫われて
結局は抵抗できないまま
流されてるあたしに
苛立っているかもしれない


「うわっお前なんで泣いてんだよっ!!」

フィンクスが肩にかけていた
タオルを頭の上から被せてくれた

「うーだって」

「泣いてもしゃーねだろ!
泣くな!拭け!」

タオルで力いっぱい擦られる

「汗臭いー」
「うるっせぇ!泣き虫が!」

不器用な優しさ
兄がいたらこんな感じなのかもしれない

これから少しだけ
フィンクスと過ごす生活が楽しみになってきた



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